ギジェットは15才

『ギジェットは15才』

『ギジェットは15才』は、サーフィンを愛する15歳の少女フランシス・"ギジェット"・ローレンスと、彼女の父であるUCLAの教授ラッセル・ローレンスとの日常を描いたアメリカのシチュエーション・コメディです。本作は1965年9月から1966年4月まで、アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー（ABC）で放送されました。特筆すべきは、このシリーズが同局のレギュラー番組として初めてカラー放送された点です。

作品の背景と設定

本作の基盤は、フレデリック・コーナーの1957年に出版された小説『Gidget, the Little Girl with Big Ideas』にあります。この小説は、コーナー自身の娘キャシーの青春をもとにした物語であり、1959年には映画化もされています。テレビシリーズはその映画の後に制作されており、ストーリーの面では多くの相違点が見受けられますが、キャラクターたちはしっかりと受け継がれています。

ギジェットの友人ラルーや既婚の姉アン・クーパーなど、映画版では登場しなかったキャラクターもテレビシリーズには登場し、ストーリーに深みを与えています。また、本作ではギジェットの義兄ラリーが登場しますが、彼は映画版と異なり、愚鈍で愛らしい心理学の学生として描かれています。

主なキャストと登場人物

ギジェットを演じたのはサリー・フィールドであり、父親ラッセルをドン・ポーターが演じました。脇役にはギジェットの姉アンをベティ・コナー、夫のジョンをピート・デュエルが担当し、さらに親友ラルーをリネット・ウィンターが演じています。シド、ランディ、トビーなど、ギジェットの学校の友人たちも物語に登場し、彼女の日常を彩ります。

物語は、ギジェットが家庭や学校、浜辺での騒動を通じて成長していく様子を中心に展開されます。ギジェットは父からの教えを受けながら、様々なトラブルを解決し、時には第四の壁を破って視聴者に教訓を伝える場面もあります。

制作と撮影

番組の収録はカリフォルニア州バーバンクにあるコロンビア/ワーナーランチで行われました。興味深いことに、ローレンス家の外観は過去の番組『Hazel』のセットを再利用しており、同時期に撮影されていた『奥さまは魔女』でも同じセットが使われています。サリー・フィールドが主役を務めるまでのオーディションでは、75人の候補者から選ばれましたが、サーフィンの経験は全くなかったため、撮影に向けた特訓を受けることとなりました。

放送とその後の反響

残念ながら、視聴率の低迷により、1966年春に放送は打ち切られました。しかし、同年夏の再放送時には一定の人気を集めました。サリー・フィールドは後に、彼女が『ギジェットは15才』の仕事を好んでいたことを述べ、別の仕事と比べて印象に残っていると語っています。

その後、1960年代の終わりにはシンジケーション放送が行われるなどして、番組は数年間継続されました。続編としては『Gidget Grows Up』や『Gidget Gets Married』、さらには1986年に制作された新シリーズ『The New Gidget』も存在します。

日本での放送

日本では1970年にTBS系列で放送され、多くの視聴者に親しまれました。主役のギジェットの声を演じたのは声優の太田淑子でした。

まとめ

『ギジェットは15才』は、青春の成長や家族の絆を描いた名作として、今なお多くの人々に記憶されています。DVDの発売や再放送などを通じて、新しい世代へもその魅力が伝わり続けています。

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