ギュムリ

ギュムリ：アルメニア北西部の歴史と文化の都市

ギュムリは、アルメニア北西部に位置する人口約21万人の都市です。首都エレバンから北西へ約90km、トルコとの国境にほど近い場所に位置しています。古くから交通の要衝として栄え、その歴史は紀元前401年まで遡ります。

激動の歴史

ギリシア人による建設から始まり、1840年にはロシア帝国によってアレクサンドロポリとして新たな町が築かれました。その後、1924年にはレーニンの名を冠してレニナカンと改称されましたが、1991年に現在のギュムリへと戻っています。

1988年には、大地震が発生し、数千人の犠牲者を出しました。多くの高層建築物が倒壊するなど甚大な被害を受けましたが、その後、復興を遂げています。

伝統と文化

ギュムリは、古くから鍛冶の伝統が息づく街としても知られています。その高い技術と伝統は、2023年にユネスコ無形文化遺産に登録されるという栄誉に輝きました。現在も、この伝統技術は街の重要な文化の一部として受け継がれ、発展しています。

交通の要衝

ギュムリは、アルメニアにおける重要な交通拠点です。

陸路: トルコとの国境に接しており、両国間の道路が通じています。

鉄道: アルメニア最古にして最大のギュムリ駅があり、グルジアとトルコを結ぶ南カフカース鉄道（旧アルメニア国鉄）の路線が敷設されています。しかしながら、ナゴルノ・カラバフ問題の影響で、トルコとの国交が断絶しているため、現在、この路線は閉鎖されています。

空路: シラク空港（LWN）は、ズヴァルトノッツ国際空港に次ぐアルメニア第二の空港として機能しています。

ギュムリ出身の著名人

ギュムリは、世界的に活躍する著名人を輩出していることでも知られています。ジャズ・ピアニストのティグラン・ハマシアンや総合格闘家のマニー・ガンブリャンなどが、ギュムリ出身です。

まとめ

ギュムリは、歴史と伝統、そして活気に満ちたアルメニアの都市です。幾多の困難を乗り越え、独自の文化と魅力を育んできました。その歴史的建造物、伝統的な工芸技術、そして現代的な発展を目の当たりにすることで、訪れる人々に忘れられない体験を与えてくれることでしょう。 今後も、この街が持つ可能性は大きく、さらなる発展が期待されます。

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