ギルバートおよびエリス諸島

ギルバートおよびエリス諸島は、かつてイギリスの保護領（1892年-1916年）および植民地（1916年-1976年）として存在した地域です。この地域は、太平洋に点在する島々から構成され、その歴史は19世紀末から20世紀にかけて大きく変動しました。

保護領から植民地へ

1892年、イギリスはギルバート諸島とエリス諸島を保護領としました。これは、この地域におけるイギリスの影響力を確立する第一歩でした。その後、1916年に両諸島は正式にイギリスの植民地となりました。この間、イギリスは行政や経済面での支配を強化し、地域の社会構造にも大きな変化をもたらしました。

分離と独立

20世紀に入ると、太平洋の島々では独立への動きが活発化しました。ギルバートおよびエリス諸島でも、その動きは例外ではありませんでした。特にエリス諸島では、ギルバート諸島との分離を求める声が高まりました。1974年12月には、エリス諸島で住民投票が実施され、その結果、エリス諸島は独自の行政区画を持つことが決定しました。

1976年、この植民地は正式に二つに分割され、それぞれの島々は独立への道を歩み始めました。1978年10月1日には、エリス諸島を領有するツバルが独立を果たし、続いて1979年7月12日には、ギルバート諸島を領有するキリバスが独立を達成しました。

名称の由来

ギルバート諸島の名称は、1820年にロシア海軍提督アーダム・ヨハン・フォン・クルーゼンシュテルンによって命名されました。これは、1788年にこの列島を横断したイギリス人船長、トマス・ギルバートにちなんだものです。一方、エリス諸島は、イギリスの商人エドワード・エリスにちなんで、Arent de Peysterによって名付けられました。

このように、ギルバートおよびエリス諸島は、その名称の由来から歴史、独立に至るまで、複雑な背景を持つ地域でした。現在はそれぞれ独立した国家として、独自の道を歩んでいます。

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