ギンティ小林

ギンティ小林：映画と怪談の狭間を駆け抜ける異色のライター

1971年5月5日生まれのギンティ小林（本名：小林誠）は、映画ライターとして独特の存在感を放つ人物です。そのペンネームは、彼の大好きなアメリカのB級アクション俳優、ロバート・ギンティに由来しています。杉作J太郎の男の墓場プロダクションに所属し、映画、怪談、そしてパンク・ロックと、ジャンルを超えた幅広い活動を展開しています。

映画秘宝からの出発と心霊世界の探求

東京都出身の小林は、洋泉社の倉庫でアルバイトをしていた際に、映画評論家の町山智浩氏に見出されました。町山氏は小林の並々ならぬ映画への情熱に気づき、彼を雑誌『映画秘宝』のライターとしてデビューへと導いたのです。

『映画秘宝』月刊化後、小林は同誌で「過酷あるいは無謀な企画」に挑む連載を多数担当するなど、同誌を代表するライターの一人となりました。その活動は、やがて映画評論の枠を超え、心霊スポット取材へと発展していきます。

彼の名を広く知らしめたのは、洋泉社より刊行された「新耳袋殴り込みシリーズ」でしょう。このシリーズは、単なる怪談集にとどまらず、小林自身の体験に基づく臨場感あふれる記述と、独自の視点による考察が大きな魅力となっています。同シリーズはDVD化、そして劇場版「怪談新耳袋殴り込み！シリーズ」として映像作品にも展開し、小林自身も出演しています。

多彩な活動：パンク・ロックと映画制作

さらに、小林はパンク、ロック界隈のプロモーションビデオ制作にも携わっています。映画ライターという枠にとらわれず、多様な表現方法を駆使することで、独自の表現世界を築き上げています。その活動範囲は、まさに多岐に渡っています。

著作活動：数々の怪談集と映画解説書

小林は「新耳袋殴り込みシリーズ」以外にも多くの著書を出版しています。洋泉社から発表された『突撃！現代百物語 新耳袋殴り込み』を皮切りに、『直撃現代百物語 新耳袋大逆転』『衝撃現代百物語 新耳袋 勝手にしやがれ』など、数々の怪談集を発表し続けています。これらの作品は、角川ホラー文庫からも刊行されており、高い人気を誇っています。

また、映画に関する著作としては、町山智浩氏、柳下毅一郎氏との共著である『雑食映画ガイド』があります。

映画界での活躍：出演と撮影

小林は、映画作品への出演や撮影にも参加しています。藤原章監督作品『神様の愛い奴』(1998年)や町山智浩監督作品『サンフランシスコ刑事　Dr.ゼロを探せ!』(2003年)を始め、杉作J太郎監督作品などにも出演し、映画制作にも携わっています。

特に『怪談新耳袋殴り込み！シリーズ』の劇場版では、主要キャストとして出演し、その存在感を示しました。これらの作品における小林の演技は、彼のライターとしての個性と重なり、独特の味わい深さを醸し出しています。

まとめ：ジャンルを横断する表現者

ギンティ小林は、映画ライター、怪談作家、そして映画俳優という、多様な顔を持つ稀有な存在です。彼の活動は、単一のジャンルに限定されるものではなく、映画、怪談、パンク・ロックといった複数の領域を横断的に展開しています。その活動の幅広さと、常に新たな表現に挑戦し続ける姿勢は、多くの読者や観客に刺激を与え続けています。彼の今後の活躍にも、大きな期待が寄せられています。

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