クイズ・キングにまかせろ!

『クイズ・キングにまかせろ!』の概要

『クイズ・キングにまかせろ!』は1970年1月10日から同年3月28日までの間、フジテレビ系列で放送されたクイズ番組です。この番組はフランスベッドの一社提供で、毎週土曜の19:00から19:30という時間帯に放送されました。

前身番組との関係

この番組の前身は『エスカレーションクイズ「対決!1対10」』であり、放送時間帯が変更されて『クイズ・キングにまかせろ!』として放送されることになりました。司会者として土居まさるが引き続き関わっており、同じくフランスベッドがスポンサーとなっていました。前の番組が複数のスポンサーによって支払われていたのに対し、『クイズ・キングにまかせろ!』ではフランスベッドが単独で支援する形に変更されました。

賞品と社会的影響

当時のクイズ番組においては、優勝賞金や提供される賞品に上限が設けられていなかったため、海外旅行や高級車などの高額な賞品が提供されることが一般的でした。この番組でも例外ではなく、トップ賞として「東京用賀の1室1000万円相当の3LDKマンション」が用意され、「マンションクイズ」とも呼ばれていました。これが社会問題にも発展し、公正取引委員会（公取委）から「射幸心を煽る」として注意を受けることになりました。また、この問題を受けてフジテレビとスポンサーのフランスベッドは、共に厳重注意を受けました。その結果、番組は放送を終了することが決定しました。

規制とその後

この事件を受けて、公取委と日本民間放送連盟（民放連）は新たな規制を設け、「1回の懸賞で得られる賞金・賞品の総額は100万円まで」というルールを制定しました。この規制は36年間続き、1996年に1000万円に緩和され、2006年に完全に撤廃されました。番組の内容は他のクイズ番組にも影響を及ぼし、平日には『3000万円クイズ』が放送されていましたが、同様の理由で打ち切られる結果となりました。

番組のリニューアル

『クイズ・キングにまかせろ!』の放送が終了した後、この番組は『SOSドキドキクイズ』として再編されました。引き続き土居まさるが司会を務め、同じくフランスベッドがスポンサーとなったものの、今度は賞品の豪華さよりもゲームのルールや演出に重点を置くスタイルへとシフトしました。これにより、視聴者に新たな楽しみ方を提供することができたと言えるでしょう。

ネットワーク

『クイズ・キングにまかせろ!』はフジテレビが制作した番組であり、全国のいくつかの地方局でも放送されました。例えば、札幌テレビでは1970年1月17日から4月4日までの間に放送され、仙台放送や富山テレビ、石川テレビなどでも同様に放送されました。

このように、『クイズ・キングにまかせろ!』は当時のクイズ番組が抱えていた問題点を反映していると同時に、放送界における重要な転機となった番組でもあります。

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