クイズEXPO'70

クイズEXPO'70

『クイズEXPO'70』は、1969年10月から1970年3月まで日本テレビ系列で放送されたクイズ番組です。この番組は読売テレビが制作し、久光製薬がサロンパス名義で一社提供していました。毎週金曜日の19:00から19:30まで放送され、視聴者に親しまれました。

番組の概要

この番組は、1970年3月14日に開幕した日本万国博覧会、通称大阪万博を前に、万博をテーマにしたクイズを展開する形式を取っていました。各回のテーマには万博に参加する国々が設定され、その国に関連するクイズが出題されました。さらに、番組の後半ではゲスト歌手による音楽コーナーもあり、視聴者を楽しませました。

司会を担当したのは、万博のテーマソング「世界の国からこんにちは」を歌った坂本九でした。収録は公開形式で、大阪府内のホールで行われ、万博会場ではありませんでした。

元々、万博が開幕するまでの期間限定番組であったため、放送は半年間に制限され、延長されることはありませんでした。

クイズのルール

『クイズEXPO'70』では、1対1の対戦形式でクイズが行われました。解答者は、観覧車のようなギミックを用いたゴンドラに乗り込み、解答を進めていきます。解答者はスタート時に左右に配置され、正解することで自身のゴンドラが1段上昇し、相手のゴンドラは1段降下します。不正解の場合は逆の扱いとなり、その結果、下段の解答者が正解すると、上段の解答者の位置まで一気に上がるという、シンプルながらも魅力的なルールが設定されていました。

この方式を繰り返し、ゴンドラが真上に到達した解答者が勝ち抜けとなり、賞金1万円が贈られて新しい挑戦者が待機していました。特に、5回勝ち抜いた者には天井から紙吹雪が降る演出があり、チャンピオンとしての賞品として、参加国への旅行と10万円の副賞が用意されていました。

特別企画と記憶に残るエピソード

記念すべき第1回では、「ゲスト特集」として多くの著名人が参加しました。E・H・エリックや桂三枝（後の六代桂文枝）、加藤登紀子などがフランスをテーマにしたクイズに挑戦。その様子は、1969年10月3日付の読売新聞のテレビ欄にも掲載され、視聴者の注目を集めました。

さらに、年明けの1970年1月2日には、「紅白対抗ゲスト大会」が開催され、ジュディ・オングや高田美和など、各界からのゲストが紅組と白組に分かれて競い合う特別なイベントもありました。この大会では、通常のクイズ形式とは異なり、最終的に上に到達したチームが勝者となる形式が採用されました。負けたチームには坂本九が連れてきたセント・バーナードとのキスという罰ゲームが待っていました。

また、番組が万博開幕時に行われた回では、坂本九が『世界の国からこんにちは』を歌うシーンもあり、特別な雰囲気が醸し出されました。ゴンドラセットの中央には「クイズEXPO'70」のロゴと一緒に、万博のシンボルマークや国旗が飾られ、豪華な演出が施されていました。

このように、『クイズEXPO'70』は、視聴者に楽しさと情報を提供しながら、万博を盛り上げる重要な役割を果たし、印象深い番組として多くの人々の記憶に残っています。

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