クォークスター

クォークスター：天体の名を冠した競走馬の軌跡

2007年5月18日生まれのクォークスターは、その名のとおり、超新星爆発後に形成される天体に由来する競走馬として、日本の競馬界にその名を刻みました。2010年のデビューから、幾多のレースを駆け抜け、重賞競走セントライト記念制覇という輝かしい実績を残しました。

デビュー戦は中山競馬場3歳新馬戦。柴田善臣騎手を鞍上に迎え、力強い走りを見せましたが、惜しくも2着。その後、未勝利戦で初勝利を挙げると、勢いそのままに重賞初挑戦となるきさらぎ賞に挑みました。結果は7着と悔しい結果に終わりましたが、続く500万下競走では見事勝利を収め、その潜在能力の高さを示しました。

ダービートライアルのプリンシパルステークスでは2着と好走。ダービーへの出走権獲得は叶いませんでしたが、続くラジオNIKKEI賞でも2着と健闘を見せました。夏場を休養にあて、秋にはセントライト記念へ。このレースでは、逃げ馬ヤマニンエルブをゴール前で差し切り、重賞初制覇という栄光を掴みました。しかし、菊花賞では9着と結果を残せませんでした。

4歳シーズン(2011年)は、産経大阪杯からの始動を予定していましたが、体調不良により放牧へ。復帰を目指した調整が行われましたが、脚元の不安が再発し、残念ながら2012年4月4日、競走馬としての登録を抹消。引退することとなりました。

引退後は、北海道札幌市のモモセライディングファームで乗馬として第二の人生を歩み始めました。2017年からは、功労馬繋養展示事業の助成対象馬にも選ばれ、その功績は広く称えられています。

クォークスターの血統背景も非常に興味深いものです。母系は名門スカーレット一族。母の妹には桜花賞2着のブルーリッジリバー、姉の仔にはダート交流重賞勝ち馬のトーセンジョウオーがいます。祖母には報知杯4歳牝馬特別勝ち馬のスカーレットリボン、その妹にはスカーレットブーケ（ダイワルージュ、ダイワメジャー、ダイワスカーレットの母）、スカーレットレディ（サカラート、ヴァーミリアン、キングスエンブレムの母）といった名馬を輩出している名血が連なります。

クォークスターの競走生活は短く、ダービー出走という大きな目標には届きませんでしたが、セントライト記念制覇という素晴らしい実績を残しました。華麗なる血統と、惜しまれつつも幕を閉じた競走生活、そして引退後の穏やかな日々は、多くの競馬ファンに感動と記憶を与え続けています。その短いながらも輝かしい競走生活は、多くの競馬ファンに記憶され、語り継がれていくことでしょう。クォークスターという名前が、日本の競馬史に刻まれた一ページとして、これからも語り継がれていくことでしょう。

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