キングスエンブレム

キングスエンブレムについて

キングスエンブレム（欧字名：Kings Emblem）は、2005年2月12日に生まれ、日本の競走馬として知られています。彼の名前は「王の紋章」を意味し、所有しているのはサンデーレーシングというクラブ法人で、募集価格は高額な1億円でした。

競走馬時代のスタート

キングスエンブレムは、2007年11月4日の京都競馬場での新馬戦で武豊騎手によりデビューしました。このレースでは1番人気に推されており、見事な初勝利を収めました。その後、彼はクラシックレースを見据えたローテーションに組み込まれ、3歳で迎えた2008年のすみれステークスでは2勝目を達成しました。しかし、若葉ステークスでは春シーズンを全休することになる5着に終わりました。

秋季のセントライト記念でも7着に敗北し、その後も芝の競走に出走しましたが、なかなか勝利には恵まれませんでした。兄には、サカラートとヴァーミリアンという著名な競走馬がいて、キングスエンブレムはその血統的背景からダート競走への転向が求められました。4歳になった2009年の上賀茂ステークスで、ついにダートに初めて出場し、すみれステークス以来の3勝目を挙げましたが、故障のため長期にわたる休養を余儀なくされました。

復帰と重賞初制覇

2010年3月14日に復帰し、甲南ステークスでは中団からの追走を試みましたが、10着と振るわず、その後の阪神スプリングプレミアムでは11着に終わりました。それでも、9月12日に行われたオークランドレーシングクラブトロフィーでは、直線で驚異的な脚を見せて勝利し、4勝目を達成しました。

その後、10月2日のシリウスステークスでは1番人気で出走し、見事に重賞初制覇を果たしました。このレースでは中団を追走し、最後の直線で先に抜け出したラヴェリータを捕らえて快勝しました。続くレースでは調子が波に乗らず、みやこステークスやジャパンカップダートでは思うような結果を残せませんでしたが、2011年に入ると、シリウスステークスで再度2着に入りました。

引退後の新しい人生

その後、競走馬登録を抹消され、2013年に現役を引退しました。引退後は千葉県のホースライディングクラブバランスにて、乗馬として新たな生活を歩み始めました。競走馬時代には多くの競走を経験し、特に兄弟対決となったジャパンカップダートは特別な意味を持ちました。

血統とその背景

キングスエンブレムは、スカーレット一族に属する馬です。母スカーレットレディも中央競馬で1勝を挙げており、母系にはダイワメジャーやダイワスカーレットなど、著名な競走馬が揃っています。兄には重賞4勝を記録したサカラートと、GI9勝を誇るヴァーミリアンがおり、競走馬としての能力の高さを証明しています。また、引退後の彼の評価は、調教助手によって「三振かホームランタイプ」と語られており、まさにその個性を体現した存在であったことが伺えます。

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