クオーク (信販)

株式会社クオークの概要

株式会社クオーク（QUOQ Inc.）は、日本における信販業界の一時代を築いた企業です。かつては三井住友銀行の持分法適用関連会社であり、最終的には株式会社セディナに統合されました。この章では、クオークの設立から変遷、ユニークな広告活動までを詳しく見ていきます。

設立と合併の歴史

株式会社クオークは1999年に、東京総合信用株式会社と日本総合信用株式会社が合併することで誕生しました。両社は、当時の住友銀行グループの一員でしたが、東京総合信用は東京相和銀行との合弁企業であったことから、すぐには合併できませんでした。しかし、同年に住友銀行の経営が破綻し、合併の障害が解消されたのです。

その後、2009年には三井住友フィナンシャルグループの一環として、オーエムシーカード及びセントラルファイナンスと合併し、株式会社セディナとして新たなスタートを切りました。

沿革

• - 1974年: 東京総合信用株式会社が設立。
• - 1978年: 西日本総合信用株式会社設立。
• - 1984年: 西日本総合信用株式会社が商号を日本総合信用株式会社に変更。
• - 1999年: 日本総合信用株式会社が存続会社となり、東京総合信用株式会社と合併し、株式会社クオークに商号変更。
• - 2006年: 大阪本社から東京本社に移転。
• - 2008年: 三井住友金融グループ傘下で、各社のクレジット事業を統合するため、株式会社SMFGカード&クレジットを設立。
• - 2009年: オーエムシーカードが存続会社として、セントラルファイナンスと合併し、株式会社セディナとなる。

ユニークな広告戦略

クオークは、信販業界では異色な広告活動で注目を集めました。特に1990年代には、シュールで独創的なテレビCMが放送され、広く認知されていました。これらのCMは、主にCMディレクターの山内健司が手掛け、奇想天外なストーリー展開で視聴者を楽しませました。

例えば、東京総合信用時代のCMでは、社名の略号「TOSOSHIN」を「闘争心」とかけたシュールな演出や、家族の会話の中で発せられる独特の言葉遣いが話題になりました。また、「クオーク少年シリーズ」と題された一連のCMでは、クオークを擬似人物化し、さまざまな場面で彼の成長を描いた連続ストーリーが展開されました。

特に印象的だったのは、1999年から放映された「別れ編」と「出産編」で、これらはクオークという名前の由来に深く関わる感情豊かな内容でした。これらのCMは、視聴者に強い印象を残し、クオークのブランドイメージを確立する助けとなりました。

取扱業務

クオークは多岐にわたる業務を展開しており、ショッピングクレジットやリフォームローン、オートローンといった個人向けの融資業務に加え、信用保証や集金代行業務も行っていました。また、クレジットカードも発行しており、年会費無料の「クオークカード」やリボ払い専用の「クオークカード ミニモ」、ETC決済用の「クオークETCカード」など、多様なカードが存在しました。

結論

株式会社クオークはそのユニークな広告活動やサービスを通じて、日本の信販市場に影響を与えましたが、2009年の合併によって歴史の一ページを閉じました。その後、クオークのブランドは株式会社セディナに引き継がれ、新たな形で日本の金融市場において活動を続けています。

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