クハラカズユキ

クハラカズユキ：日本のロックシーンを彩るドラマーの軌跡

クハラカズユキ（1969年4月3日生まれ）は、日本のロックシーンにおいて重要な役割を果たしてきた実力派ドラマーです。THEE MICHELLE GUN ELEPHANT（ミッシェルガンエレファント）とThe Birthdayという、日本のロック史に名を刻む2つのバンドでの活動が広く知られています。愛称は「キュウ」。

北海道から東京へ：音楽の道へ

北海道北見市出身のクハラは、小学生時代からRCサクセションなどの影響を受け、ドラム演奏を始めます。エレクトーンの経験が、ドラム演奏へのスムーズな移行を後押ししました。中学時代はザ・スターリンやTHE STREET SLIDERSに傾倒し、高校時代はラグビー部に所属しながらも音楽への情熱を燃やしていました。高校時代には、全国高等学校ラグビーフットボール大会に出場するなど、スポーツにも真剣に取り組んでいた一面も持ち合わせていました。

進学校卒業後は大学受験に失敗、浪人生活を経て明治学院大学経済学部商学科に進学。大学在学中、学内のバンドサークルでウエノコウジと出会い、これが彼の人生を大きく変える転機となります。1990年11月、大学2年時の学園祭ライブをきっかけに、チバユウスケ率いるthee michelle gun elephantに参加。

当初はプロミュージシャンを志していたわけではありませんでしたが、バンド活動にのめり込み、就職よりも音楽の道に進むことを決意。親に「もう1年時間くんねえか、それで何も無かったら家に帰る」と約束し、就職活動はせずに1993年3月に大学を卒業しました。

卒業後はフリーターとして働きながらバンド活動を続けましたが、思うように芽が出ず、親との約束通り1994年に地元の北見市役所へ就職。週末は東京でライブ活動を行う日々を送っていましたが、音楽への情熱を抑えきれず、1995年に市役所を退職、再び東京へ戻りました。この決断には、親との確執もあったようです。デビューが決まる頃には和解を果たしたとのことです。

ミッシェルガンエレファントからThe Birthdayへ：バンド活動

1996年2月1日、シングル「世界の終わり」でメジャーデビュー。その後、特徴的なモヒカンヘアスタイルで知られるようになります。2003年、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT解散後も、うつみようこ&YOKOLOCO BAND、M.J.Qなど様々なバンドに参加し、サポートドラマーとしても活躍。2006年、チバユウスケらとともにThe Birthdayを結成し、現在も精力的に活動しています。

多彩な音楽性と人間性：エピソード

クハラはモトリー・クルー、ドクターフィールグッド、ザ・フーなど、幅広いジャンルのミュージシャンを敬愛しています。ヘヴィメタルも好んで聴くなど、音楽への造詣は深く、CANOPUS製のドラムセットを使用するなど、こだわりも持ち合わせています。

THEE MICHELLE GUN ELEPHANT時代には、黒縁メガネをかけた地味な風貌だったことから、バンド加入時に「ミッシェルってルックス重視じゃなかったの？」とチバに突っ込まれたというエピソードも。また、洗濯したてのシーツが好きで、ツアー中のホテル暮らしを好んでいたというユニークな一面も持ち合わせています。ドラムだけでなく、ギターやトランペットも演奏できるマルチプレイヤーでもあります。

多くのバンド活動と今後の活躍

クハラカズユキは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT、The Birthday以外にも、うつみようこ&YOKOLOCO BAND、M.J.Q、qyb、jam students、THE MIDWEST VIKINGS、緊急バンド、OHIO101、神野美伽 with 古市コータロー+クハラカズユキ、百々和宏と69ersなど、数多くのバンドに参加、サポートミュージシャンとしても活動してきました。これからも彼の活躍から目が離せません。彼の音楽人生は、情熱と揺るぎない音楽への愛に彩られた、まさにロックンロールそのものの物語と言えるでしょう。

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