クバン盾章

クバン盾章（クバンたてしょう）

クバン盾章は、ナチス・ドイツが制定した袖用の盾章であり、1943年9月21日に導入されました。この盾章は、クバン橋頭堡の激しい攻防戦に参戦した軍人に授与されるもので、その意義を深く理解することが重要です。

概要

クバン橋頭堡は、第二次世界大戦中にソ連との戦闘で重要な戦略拠点でした。ナチス・ドイツの軍隊がこの地域を確保するために、多くの戦闘が行われました。クバン盾章は、こうした防衛戦に長期間関与したことを証明するための記章として位置づけられています。

受章条件

クバン盾章を受章するためには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。
1. クバン橋頭堡の防衛に60日以上従事すること。
2. 防衛任務中に負傷すること。
3. 計12回行われた橋頭堡に関する大規模作戦のうち、いずれかに参加すること。

このように、受章の条件は厳しく、実際に戦闘に身を投じた軍人にのみ授与されるものでした。これは、戦争の中での勇気と献身を称える重要な評価でした。

デザイン

クバン盾章のデザインは象徴的です。最上部には国家の鷲のエンブレムが配置され、その両脇には1943年、つまりクバン橋頭堡の防衛戦が展開された年の文字があります。そして、その直下には「KUBAN」という盾章の名称が記されています。中央から下にかけて引かれた線は、橋頭堡の最前線を示しており、戦闘の激しさを表現しています。

この盾章は、銅メッキの施された亜鉛で作られています。物理的には比較的軽量でありながら、頑丈で長持ちするものであり、戦場での使用にも耐える設計がなされています。

使用時の規定

クバン盾章は、軍人が佩用する際に裏に当て布を取り付けることが求められました。この当て布の色は、所属する軍の部隊により異なっていました。

• - 緑色は陸軍
• - 青色は空軍
• - 黒色は装甲部隊

これにより、軍人の所属部隊を一目で識別できるようになっていました。このように、クバン盾章は単なる記章である以上に、その背後には部隊の誇りや各人の戦闘歴が刻まれているのです。

関連項目

クバン盾章は、ナチス・ドイツの様々な勲章の中で特に戦闘に参与した証として重要視されています。戦争の歴史や勲章の持つ意義を考える際、クバン盾章は特筆すべき存在です。

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