クラッカー・ジャックは、
アリカが開発した
対戦型格闘ゲーム『
ストリートファイターEX』シリーズおよび『ファイティングEXレイヤー』に登場する個性的なキャラクターです。アーケード版の初期では「C.ジャック」と略されることもありましたが、アメリカの同名
スナック菓子ブランドへの配慮から、家庭用版『EX2 PLUS』以降は単に「ジャック」として扱われるようになりました。
人物像
彼は用心棒を生業とする風来坊であり、資産家令嬢ブレア・デイムのボディガードを務めています。常に帽子を目深に被っており、その素顔は隠されています。好物はスコッチ。開発段階でのコードネームは「ミヤウチ」とされており、これは特撮番組『快傑ズバット』の主人公を演じた俳優、
宮内洋氏に由来するという説があります。
クラッカー・ジャックは、かつて所属していた組織から追われる身であり、その背景設定は作品によって描かれ方が異なります。『
ストリートファイターV』の公式サイト「シャドルー格闘家研究所」のキャラクター図鑑によれば、彼はラスベガスの用心棒集団「クラッカーズ」の元メンバーであり、自由な生き方やライバルとの戦いを求めて組織を脱退したとされています。『ファイティングEXレイヤー』では、自身の恩人であるドンへの義理を通すため組織を抜け、アメリカの牧場で身を隠している様子が描かれます。しかし、組織の追っ手が迫っていること、特に弟分であったヴルカーノ・ロッソが自身を探していることを察知し、来るべき戦いを予感しています。
ヴルカーノ・ロッソとは深い関わりがあり、『
ストリートファイターEX3』では彼のメテオタッグコンボパートナーを務めるなど、物語上も重要な関係性を持っています。
ゲーム上の特徴
クラッカー・ジャックの戦闘スタイルは、『
ストリートファイターII』シリーズに登場する
マイク・バイソンと比較されることが多く、強力なパンチ技による一撃の重さが特徴です。しかし、それに加えて、
野球バットを用いた「バッティングヒーロー」や
サッカーボールを蹴る「
サッカーボールキック」など、スポーツの動きを取り入れた多彩な技を持ち合わせており、バイソンと比較して技のバリエーションが豊富です。一撃の威力がありながらも、連携攻撃にも優れており、初登場時にはスーパーコンボゲージを最大限に活用することで、相手を即死させるほどの強力な連続技を繰り出すことも可能でした。
各種技の解説
クラッカー・ジャックは非常に多様な技を操ります。代表的な技には以下のようなものがあります。
投げ技: 掴んだ相手に連続パンチを見舞う「パワーハンター」や、相手を担いで遠くへ投げ飛ばす「パワーリフトスロー」などがあります。
特殊技: 中段攻撃の「アングリーフィスト」や、ガードを崩す効果を持つ「ダブルアームパンチ」が存在します。
必殺技:
「ダッシュストレート」「ダッシュアッパー」は、突進しながら強力なパンチを放つ技で、バイソンの同系統技に似ていますが、全体的な隙が大きい傾向があります。
「ファイナルパンチ」(後に「アルティメイトパンチ」と改称)は、ボタンを溜める時間によって威力と隙が変動する強力な溜めパンチです。
「バッティングヒーロー」はバット、「
サッカーボールキック」は
サッカーボールをそれぞれ用いた攻撃で、どちらも相手の飛び道具を打ち返すことが可能です。
「ジャックハンマー」は相手を地面に叩き伏せ、さらに追撃を加える投げ系の必殺技です。
「フェイントダッシュ」(『EX2 PLUS』以降)は、攻撃判定を持たない純粋な移動技です。
スーパーコンボ:
「クレイジージャック」は、連続のダッシュ攻撃からフィニッシュパンチへ繋ぐ強力な連続技です。
「ホームランヒーロー」(『EXレイヤー』では「ジャック・アッパー」)は低姿勢で前進し、相手を打ち上げるアッパーを放つ技で、その後の追撃を可能にします。
「レイジングバッファロー」は通常投げの強化版にあたる移動投げで、相手に近寄ってから連続攻撃を行います。
「グランドスラムスマッシャー」は連続でバットを振るう多段技です。
メテオコンボ: 「ホームランキング」は、相手を蹴り上げてから強烈なバッティングを放つ大技で、ヒット時には相手が宇宙へ飛んでいく派手な演出を伴います。特定のタイミングで入力することで、さらに威力を高めたり演出を変化させたりすることも可能ですが、失敗すると大きなリスクが生じます。
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メテオタッグコンボ: 『
ストリートファイターEX3』では、パートナーのヴルカーノ・ロッソと共に繰り出す連携技「ジャック&ロッソ」が存在します。
担当声優
クラッカー・ジャックの声は、『
ストリートファイターEX』シリーズでは
銀河万丈氏が、『ファイティングEXレイヤー』では
下山吉光氏が担当しています。
関連人物
ブレア・デイム、ヴルカーノ・ロッソなどが彼に関連するキャラクターとして挙げられます。