クラリセージ

クラリセージ：心を癒す香りのハーブ

クラリセージ（学名：Salvia sclarea）は、シソ科アキギリ属の二年草ハーブで、オニサルビアとも呼ばれます。地中海地域から中央アジア、ヒマラヤ西部を原産とし、古くから民間療法に用いられてきました。特に種子が目の疾患に使われたことから、「奇麗な目」という別名を持ちます。

特徴

高さは約1メートルまで成長し、直立した姿が特徴です。葉は長さ20センチメートルほどで、軟毛に覆われ、卵形をしています。縁は鈍い鋸歯状で、花序につく葉は無柄で茎を抱き込みます。花は総状の輪散花序に2〜6個つき、淡い藤色から桃色、青色の花冠を咲かせます。

利用法

クラリセージの葉は、料理の風味づけに利用されます。酒やジャム、ゼリーなどの香りづけにも使われ、独特の風味を加えます。また、種子は伝統的に弱視の治療に用いられてきました。

クラリセージの効能

アロマテラピー効果

アロマテラピーでは、クラリセージの香りを吸入することで、気分が穏やかになり、幸福感をもたらすとされています。抗痙攣作用があり、腸内ガスや消化不良などの消化器疾患にも効果が期待できます。さらに、強壮作用と鎮静作用により、神経疲労や月経痛、月経前の不調を緩和する効果も報告されています。

女性の健康をサポート

クラリセージオイルに含まれるスクラレオールには、エストロゲン様作用があります。そのため、無月経や月経不順、更年期障害のほてりなどの症状に有効とされています。動物実験では、スクラレオールを経皮吸収させると、肝機能に障害を及ぼすことなく効果を発揮することが示唆されています。

その他の効果

痔の症状緩和にも効果があると言われています。

精油について

クラリセージから抽出される精油は、香水としても利用されます。主成分はエステル類で、酢酸リナリルやリナロールなどが含まれています。また、ジテルペンやタンニンも含有しています。

注意点： 精油は内服しないでください。妊娠中の使用は避けるべきです。セージ類は流産や奇形を引き起こす可能性があるとされています。

クラリセージは、その多様な効能から、心身の健康をサポートするハーブとして、古くから人々に愛されてきました。日々の生活に取り入れて、その恩恵を享受してみてはいかがでしょうか。

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