クランキーコンドル

クランキーコンドルとスーパーモグモグ2：パチスロ史に残る名機たち

1995年7月、ユニバーサル販売（現・ユニバーサルエンターテインメント）から発売されたパチスロ機『クランキーコンドル』は、その革新的なシステムと高い人気でパチスロの歴史に名を刻む一台となりました。愛称は「クランコ」「クラコン」「コンドル」など、親しみを込めて呼ばれていました。本記事では、クランキーコンドルと、同時期にエレクトロコインジャパンから発売された兄弟機『スーパーモグモグ2』について、詳細に解説します。

クランキーコンドルの魅力：個性的なキャラクターと高度な技術介入性

クランキーコンドルは、小生意気な表情のコンドルをキャラクター図柄に採用。機種名の由来にもなっている「クランキー（cranky）」とは、気難しい、へそ曲がりという意味を持ち、コンドルのキャラクター性を際立たせています。

最大の特徴は、従来のパチスロ機を大きく超えるリーチ目の数と、高度な技術介入性の高さです。開発陣は、リール制御を大幅に変更することで、これまでにないほどの大量リーチ目を搭載することに成功しました。その結果、メーカー発表によると10万台を超える驚異的なセールスを記録、大ヒット機種となりました。

雑誌などでも取り上げられた技術介入やリプレイハズシ（特定のリール制御を用いて、リプレイを回避する技術）は、プレイヤーの腕前が結果に大きく影響する要素となり、高い人気と中毒性を生み出しました。

多彩なリーチ目：期待感を高める演出の数々

クランキーコンドルには、プレイヤーを魅了する数々のリーチ目が用意されていました。「青テンパイ（左・中リール上段に青7が揃う状態）」「赤テンパイ（左・中リール中段に赤7が揃う状態）」、そして「リプレイ・リプレイ・スイカ」と並ぶ中段リプレイ、スイカハズレなど、その種類は多岐に渡ります。さらに、ボーナス図柄の一直線型、山型、V字型など、様々なリーチ目が存在し、プレイヤーはこれらのリーチ目を識別することで、ボーナス当選への期待感を高めることができました。

また、山佐のニューパルサーで確立された「ゲチェナ」（特定の停止形を狙う技術）も採用されており、プレイヤーの技術が試される要素も備えていました。兄弟機のスーパーモグモグ2もリール配列は同一ですが、通常時のリール制御が一部異なり、中段赤テンはリーチ目ですが、「黒テン」は通常時にも出現する点が異なります。

ボーナス確率と機械割：機種間の比較

※メーカー発表の数値は、あくまで参考値です。実際の確率や機械割は、機種の状態や設置場所などによって異なる可能性があります。

家庭用ゲーム機でのクランキーコンドル体験

クランキーコンドルの高い人気は、アーケードゲームにとどまりませんでした。スーパーファミコン、セガサターン、プレイステーションなど、様々な家庭用ゲーム機でシミュレーションソフトが発売され、多くの人が自宅でクランキーコンドルを楽しむことができました。これらのソフトは、当時のパチスロブームを象徴する存在と言えるでしょう。代表的なタイトルとしては、『実戦パチスロ必勝法! TWIN』（サミー）、『実戦パチスロ必勝法! 4』（サミー）、『ビッグ一撃！パチスロ大攻略 ユニバーサル・ミュージアム』（アスク講談社）、『パチスロ完全攻略 ユニバーサル公式ガイド』（日本シスコン）、『パチスロ完全攻略 ユニバーサル公式ガイド2』（日本シスコン）、『パチスロ完全攻略 クランキープロ』（日本シスコン）などがあります。

後継機と関連作品：クランキーコンドルの系譜

2006年にはエレコから後継機『クランキーコンドルX5』が、2013年にはユニバーサルエンターテインメントの新ブランド『ACROSS』の1号機として『クランキーコレクション』が発売されるなど、クランキーコンドルは長年にわたって愛され続けてきました。これらの作品にも、クランキーコンドル譲りの魅力が受け継がれています。

結論：時代を超えて愛される名機

クランキーコンドルとスーパーモグモグ2は、その革新的なシステムと高い人気で、パチスロの歴史に大きな足跡を残しました。技術介入の要素や、数々のリーチ目による興奮、そして家庭用ゲーム機への展開など、様々な側面から、多くのプレイヤーを魅了し続けています。これらの機種は、現代のパチスロにも大きな影響を与え、パチスロ文化の形成に貢献したと言えるでしょう。

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