クラーク・スティル

クラーク・スティル：冷静沈着なプロレス格闘家

クラーク・スティルは、SNKの対戦格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』（KOF）シリーズなどに登場する架空の人物です。ラルフ・ジョーンズと共にシリーズに欠かせない存在として人気を博しており、その冷静沈着な性格と、プロレス技を主体とした独特の戦闘スタイルが特徴です。

初登場からKOFシリーズへの参加

クラークは、アーケードゲーム『怒』シリーズでラルフの2Pキャラクターとして初登場しました。当初はラルフとの差別化が少なく、ほぼ色違いのキャラクターでしたが、『KOF』シリーズへの登場を機に、帽子とサングラスを着用した金髪碧眼の容貌となり、ラルフとの明確な個性付けが図られました。

『KOF'94』企画当初は、各チームが類似性能の2人＋リーダーという編成が予定されており、怒チームとサイコソルジャーチームはその名残といえます。シリーズを通してラルフと共に参戦しており、オールスター作品となる以前から、主要キャラクターとして活躍しています。

格闘スタイルと人物像

クラークの格闘スタイルは「マーシャルアーツ＋ハイデルン流暗殺術」とされていますが、ハイデルンは個々の長所を伸ばす指導方針をとるため、ラルフやクラークの戦闘スタイルはハイデルンとは大きく異なります。クラークはプロレス技を多用し、そのほとんどが実在のプロレス技をモチーフにしていますが、中には独自の技も存在します。

彼は元情報員で、KOFシリーズではハイデルン率いる傭兵部隊に所属する中尉（作品によっては少尉）です。ラルフとは階級を超えた親友であり、深い信頼関係で結ばれています。冷静沈着な性格で、あまり感情を表に出すことはありませんが、勝利台詞の中には鋭く厳しい言葉も見られます。

彼の眉間には、かつてラルフをかばった際に負った傷があります。ジャングルでの作戦中、ラルフの足に刺さりかけたブービートラップのナイフを額で受け止めた傷であり、その事実をラルフに話していないのは、彼の義理堅い性格を慮ってのことです。

サングラスと帽子は、客観的な判断を助けるためのフィルターとして着用しているという設定も存在します。また、ナメクジが嫌いな理由については幼少期の体験と関連付けられていますが、詳細は明かされていません。

『KOF'99』からは、「ウィップ」というコードネームの少女を部下として迎え入れています。このコードネームはクラーク自身によって付けられたもので、ウィップ本人も気に入っているようです。

衣装の変遷

クラークの衣装は、シリーズを通して幾度か変更されています。『KOF'98』まではラルフとほぼ同じ服装でしたが、ネスツ編以降は差別化が図られ、タンクトップやカーゴパンツ、タクティカルベストなど、様々なスタイルを身に付けるようになりました。『KOF XIV』以降は、迷彩柄の軍用ズボンと青い半袖シャツを着用し、より現代的な兵士の姿へと変化しています。

技の特徴と解説

クラークの技は、ラルフとの差別化が明確に図られており、特に投げ技の性能が際立っています。彼の代表的な技である「スーパーアルゼンチンバックブリーカー」は、その有効範囲の広さと威力で知られ、シリーズを通して彼の強さを支える重要な技となっています。

他にも、「バルカンパンチ」、「ガトリングアタック」、「ナパームストレッチ」、「フランケンシュタイナー」、「ローリングクレイドル」など、多くの個性的な必殺技・超必殺技を駆使し、シリーズ屈指の投げキャラとして活躍しています。これらの技は、プロレス技をベースにしながらも、クラーク独自の要素が加えられています。

関連人物

クラークは、ラルフ・ジョーンズ、ハイデルン、レオナ・ハイデルン、ウィップらと深い関わりを持っています。また、『メタルスラッグ』シリーズにも登場し、マルコ・ロッシ、ターマ・ロビングらと共に戦う場面も見られます。

まとめ

クラーク・スティルは、冷静な判断力と卓越したプロレス技を駆使する、魅力的なキャラクターです。ラルフとの強い友情、そして隠された過去など、彼の物語は多くのプレイヤーを惹きつけています。彼の今後の活躍にも期待が高まります。

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