クリスチャン・レイトナー

クリスチャン・レイトナー：バスケットボール界の異才

クリスチャン・ドナルド・レイトナー（Christian Donald Laettner、1969年8月17日 - ）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身の元プロバスケットボール選手です。1990年代初頭に、その卓越した才能でバスケットボール界に名を刻みました。

大学時代：輝かしい実績

レイトナーは、名将マイク・シャシェフスキーのもと、デューク大学で目覚ましい活躍を見せました。1991年と1992年にはNCAAトーナメントを連覇。特に1992年のケンタッキー大学との試合では、終了間際に劇的なバンクショットを決め、104-103で勝利。この試合で10本のフィールドゴールと10本のフリースローを全て成功させるなど、勝負強さを見せつけました。

しかし、ケンタッキー大学との別の試合では、倒れている相手選手を踏みつける行為でテクニカルファウルを受け、出場停止処分となる一面も。1992年に大学を卒業し、背番号32番はデューク大学の永久欠番となりました。大学通算成績は、1試合平均16.6得点、7.7リバウンド、3ポイントシュート成功率48.5%は大学記録となっています。

また、4年連続でNCAAトーナメントのファイナル4に進出した4人のうちの1人であり、史上唯一の4年間とも先発出場を果たした選手です。NCAAトーナメントでは、最多得点（408点）、最多フリースロー成功（142本）、最多フリースロー試投（167本）、最多試合出場（23試合）など、数々の記録を打ち立てました。

ドリームチーム：アマチュアとしての選出

レイトナーは、バルセロナオリンピックに出場する初代ドリームチームに、プロ選手以外で唯一選ばれました。このチームで金メダルを獲得し、世界にその名を知らしめました。

プロ生活：NBAでの挑戦

1992年のNBAドラフトで、シャキール・オニール、アロンゾ・モーニングに次いで全体3位でミネソタ・ティンバーウルブズに指名され、NBAの世界へ。13年間のキャリアで、ウルブズ、アトランタ・ホークス、デトロイト・ピストンズ、ダラス・マーベリックス、ワシントン・ウィザーズ、マイアミ・ヒートでプレイしました。主にセンターやパワーフォワードとして活躍し、1993年にはオールルーキーチームに選出、1997年にはNBAオールスターゲームにも出場しました。

しかし、先に指名されたオニールやモーニングほどのスーパースターにはなれませんでした。1998-99シーズンにはアキレス腱断裂という大怪我に見舞われ、出場時間が減少。最後のシーズンとなった2004-05シーズンは、マイアミ・ヒートでオニール、モーニングと再びチームメイトとなりました。

受賞歴

バルセロナオリンピック金メダル
Naismith Award Winners Men (1992年)
Wooden Award Winners Men (1992年)
NCAA Tournament MOP Men (1991年)

引退後：社会貢献

引退後、レイトナーは大学時代のチームメートであるブライアン・デービスとノースカロライナ州ダーラムに会社を設立。一時、メジャーリーグサッカーのDCユナイテッドの経営権を獲得しました。また、母校の高校に金銭的に恵まれない子供のための奨学金や体育館の新設費用として100万ドルの寄付を行いました。さらに、ジェイソン・キッドらと共に、アリゾナ州フェニックスのマイナーリーグAAAに所属するチームのオーナーとなりました。

クリスチャン・レイトナーは、その才能と実績、そして社会貢献活動を通じて、バスケットボール界に大きな影響を与えた人物です。

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