クリスティーン (映画)

クリスティーン（Christine）

『クリスティーン』は、1983年に公開されたアメリカのホラー[[映画]]で、スティーヴン・キングの同名小説をジョン・カーペンター監督によって映画化したものです。物語の中心には、1958年型の赤いプリムス・フューリーが据えられており、この車が「クリスティーン」と呼ばれています。

概要

本作は、原作が出版される前から映画化の企画が進行していました。撮影はカーペンターによって5週間で完了しましたが、原作は長編のため、映画では物語のすべてを描くことはできませんでした。そのため、持ち主の怨念が宿った車という設定から、もともと悪意を持つ車という設定に変更されました。制作費の多くは、車両と特殊効果に回され、全米から25台の車両が集められました。また、原作の章の冒頭に挿入されたロックの歌詞を受けて、カーペンターは各シーンにオールディーズの曲をカーラジオから流す形で盛り込みました。原作がベストセラーになった直後に公開され、アメリカでは興行的に成功を収めましたが、日本では同じくキング原作の『クジョー』の公開から1か月後に封切られたものの、2週間で上映が打ち切られました。

車両について

物語の主役は1958年型のフューリーですが、原作の純正色はバックスキンベージュとゴールドトリムの組み合わせでした。映画では、視覚的なインパクトを考慮して、姉妹車であるベルベディアのレッド塗装が用意されました。作品の予算の15%は車両費用に充てられ、合計25台が準備されたものの、現在では2台しか残存していません。

あらすじ

物語は1957年のデトロイトから始まります。そこで完成間近の赤いプリムス・フューリーがあり、その車に乗っていた工員が謎の死を遂げる様子が描かれます。年は移り1978年、カリフォルニア州ロックブリッジで、冴えない高校生アーニー（演：キース・ゴードン）は、いじめられっ子として過ごしています。ある日、友人デニス（演：ジョン・ストックウェル）とともに帰宅途中、打ち捨てられた1958年型フューリーを見つけます。

アーニーは貯金をはたいてこの車を購入し、「クリスティーン」と名付けます。しかし、支配的な両親はこの車に反対し、アーニーは経営者のダーネル（演：ロバート・プロスキー）が管理する自動車修理工場で働きながら、クリスティーンを新車同様に修理します。そこの作業を通じて、実は悪意を持ったクリスティーンに影響され、アーニーは次第に凶暴な性格に変わっていきます。

アーニーの変貌を見たデニスは、クリスティーンの恐ろしい過去を知るためにルベー（演：ロバーツ・ブロッサム）を訪ねます。クリスティーンがアーニーのガールフレンド、リー（演：アレクサンドラ・ポール）に危害を加えた晩、工場に侵入した暴走族によってクリスティーンは破壊されますが、アーニーが「よし、力を見せろ」と命じることで、車は自ら修復し、次々と不良たちを襲い始めます。最後には、デニスはリーと共にブルドーザーでクリスティーンに立ち向かうものの、アーニーは運命的に命を落としてしまいます。

戦いの末、完全に破壊されたクリスティーンは、それでもなお動き続けるのです。

キャスト

• - アーニー: キース・ゴードン
• - デニス: ジョン・ストックウェル
• - クリスティーン: 1958年型プリムス・フューリー
• - ルベー: ロバーツ・ブロッサム
• - ダーネル: ロバート・プロスキー

評価

レビュー集約サイトのRotten Tomatoesでは、29件のレビューのもとで支持率が69%、平均点は5.90/10とされています。Metacriticでは10件のレビューに基づき、加重平均値が57/100という評価を受けています。

余談

映画『レディ・プレイヤー1』の冒頭シーンでは、本作に登場するクリスティーンと同型の車両が確認できます。

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