クリス・マーティン (野球)

クリストファー・マーティン：独立リーグからワールドシリーズ制覇へ至る投手人生

クリストファー・ライリー・マーティンは、1986年6月2日、アメリカ合衆国テキサス州アーリントンで生まれました。右投げ右打ちの投手として、メジャーリーグ、そして日本のプロ野球で活躍した経歴を持つ、波乱に満ちた野球人生を送っています。

プロ入りまでの道のり

マーティンは2004年と2005年、MLBドラフトでそれぞれデトロイト・タイガース、コロラド・ロッキーズから指名を受けましたが、契約には至りませんでした。コミュニティカレッジ在学中に肩の大怪我を負い、一時的に野球を離れ、倉庫従業員として働く生活を送っていました。しかし、倉庫での同僚とのキャッチボールを通じて肩の痛みが改善したことをきっかけに、再び野球への道を歩むことを決意します。

独立リーグでの活躍

2010年、マーティンは独立リーグであるアメリカン・アソシエーションのグランドプレーリー・エアーホッグスでプレーを開始。先発とリリーフとして13試合に登板し、4勝0敗、防御率1.96という好成績を残し、メジャーリーグへの道を切り開きました。

レッドソックス傘下時代とメジャーデビュー

2011年、ボストン・レッドソックスとマイナー契約を結び、傘下のマイナーリーグ各チームで活躍。着実に成績を伸ばし、2013年にはAAA級ポータケット・レッドソックスに昇格しました。そして、2013年オフ、トレードによってコロラド・ロッキーズへ移籍します。

2014年、AAA級コロラドスプリングス・スカイソックスでシーズンを迎えたマーティンは、メジャー契約を結び、4月26日のロサンゼルス・ドジャース戦でメジャーデビューを果たしました。この年は16試合に登板し、防御率は6.89と苦戦しましたが、メジャーリーガーとしてのキャリアをスタートさせました。

メジャーリーグでの転戦と日本ハム時代

その後、マーティンはロッキーズからDFAとなり、ニューヨーク・ヤンキースに移籍。しかし、ヤンキースでは思うような成績を残せず、2015年オフにフリーエージェントとなりました。

2015年11月、マーティンは北海道日本ハムファイターズと契約。当初は中継ぎとして起用されていましたが、シーズン中盤以降は抑え投手として活躍。最速158km/hの速球を武器に、圧倒的な成績を残し、チームの優勝に貢献しました。2016年は防御率1.07、WHIP0.63という驚異的な数字を記録、投球回を上回る57奪三振を記録するなど、リーグを代表するクローザーとして君臨しました。しかし、シーズン終盤に右足首を故障し、離脱を余儀なくされました。

2017年オフ、MLB復帰を目指すため日本ハムを退団。その後、テキサス・レンジャーズ、アトランタ・ブレーブス、シカゴ・カブス、ロサンゼルス・ドジャースと渡り歩き、2021年にはブレーブスでワールドシリーズ優勝を経験しました。

レッドソックス復帰と投手としての特徴

2022年12月、マーティンは古巣であるボストン・レッドソックスと2年契約を結びました。

マーティンの投球スタイルは、平均球速約152km/hのフォーシームを軸に、カットボール、シンカー、そして決め球となるカーブを織り交ぜた速球派投手です。MLBではリリーフとして活躍し、日本での最速は159km/hを記録しています。

まとめ

独立リーグからメジャーリーグ、そして日本プロ野球と、数々のチームで活躍し、ワールドシリーズ制覇も成し遂げたマーティン。その波乱万丈な野球人生は、多くの野球ファンに感動を与え続けています。今後も、彼の活躍から目が離せません。

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