クリーブランド・スタジアム

クリーブランド・スタジアム

クリーブランド・スタジアムは、かつてオハイオ州クリーブランドに存在したスポーツスタジアムで、特に野球とアメリカンフットボールの試合が行われた場所として知られています。このスタジアムは、1932年から1993年の間、MLBのクリーブランド・インディアンス（現在のクリーブランド・ガーディアンズ）やNFLのクリーブランド・ブラウンズの本拠地として使用されました。また、クリーブランド・ラムズも1937年から1945年までの一部期間にこのスタジアムを利用していました。

このスタジアムは、「クリーブランド・ミュニシバル・スタジアム」または単に「ミュニシパル・スタジアム」とも呼ばれ、多くの歴史的な出来事がここで展開されました。クリーブランド・スタジアムは元々、1932年の夏季オリンピックの開催地として誘致される目的で建てられたと言われていますが、実際には開催地がロサンゼルスに決まってしまったため、スタジアムは別の目的に使用されることになりました。

スタジアムの環境は選手や観客にとって快適とは言えないもので、寒い季節には冷たい風が吹き、多くの昆虫が夏には現れるため、評判が良くありませんでした。選手たちは、「グラウンドの状態がひどい」と不満を漏らし、時にはダグアウトから下水が逆流してくることもあったそうです。このため、クリーブランド・スタジアムは「湖畔の失敗（The Mistake on the Lake）」という蔑称で呼ばれることもありました。

スタジアムで行われた主な出来事には、野球オールスターゲームが何度も開催されたことがあります。1935年、1949年、1954年、1963年の各年にはアメリカンリーグとナショナルリーグの対戦が行われ、1941年にはヤンキースのジョー・ディマジオが連続試合安打の記録を止めた試合も行われました。また、1981年にはインディアンスのレン・バーカーが対ブルージェイズ戦で完全試合を達成しています。

アメリカンフットボールにおいても、クリーブランド・スタジアムは歴史的な意味合いを持つ場所でした。1987年のAFCチャンピオンシップゲームでは、ジョン・エルウェイ率いるデンバー・ブロンコスと対戦し、試合は延長戦に突入したものの敗れ、スーパーボウル出場を逃しました。

現在、かつてのクリーブランド・スタジアムの跡地には、クリーブランド・ブラウンズの新しい本拠地であるクリーブランド・ブラウンズ・スタジアムが建っており、過去の栄光を背負った歴史的な場所となっています。また、このスタジアムの設計は、日本のプロ野球チームである中日ドラゴンズのかつての本拠地・ナゴヤ球場（旧・中日スタヂアム）のモデルとなったことでも知られています。

クリーブランド・スタジアムは過去のスポーツ史において重要な役割を果たしたスタジアムであり、その歴史的背景や出来事は今日でも多くの人々に語り継がれています。

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