クリールサイクロン

クリールサイクロン

クリールサイクロンは、1995年4月14日に生まれた日本の競走馬です。欧字名ではCourir Cycloneと表記されます。特に若駒時代にその才能を発揮し、1997年の新潟3歳ステークス、そして1998年のスプリングステークスで重賞タイトルを獲得しました。

競走馬としての歩み

クリールサイクロンのキャリアは、1997年7月12日、新潟競馬場の芝1200m新馬戦で幕を開けました。このデビュー戦では、レース序盤は後方で待機し、直線で鋭い末脚を炸裂させて見事な勝利を収めました。続く2戦目は、同じ新潟の舞台で行われた新潟3歳ステークス（GIII）に出走。ここでも最後方からの追い込みという戦法をとり、一気に先行馬を差し切って優勝。デビューから無傷の連勝で重賞タイトルを手中に収め、一躍注目を集める存在となりました。

重賞連勝の勢いに乗り、3戦目には京成杯3歳ステークス（GIII）に挑戦しましたが、このレースでは後方から伸びたものの、優勝したグラスワンダーには6馬身もの差をつけられての3着に終わりました。さらに、年末のホープフルステークス（OP）では別定56kgの斤量を背負って出走し、こちらも3着という結果でした。

4歳（旧5歳）を迎えた初戦はジュニアカップ（OP）でしたが、ここでは7着と初めて掲示板圏内を外す形となりました。しかし、続くスプリングステークス（GII）では評価を落とし、7番人気という伏兵扱いでの出走となりましたが、道中は2番手の好位につける積極的なレース運びを見せ、そのまま粘り強く抜け出して優勝。キャリア2度目の重賞制覇を飾り、クラシック戦線に名乗りを上げました。

クラシック本番では、皐月賞（GI）に出走しましたが7着、東京優駿（日本ダービー）（GI）では15着と、期待された結果を残すことはできませんでした。夏の期間は休養に充てられ、約4か月の休養明けで臨んだ秋の京都新聞杯（GII）では12着と大敗を喫します。古馬との初対戦となった福島記念（GIII）では4着とまずまずの走りを見せましたが、続くディセンバーステークス（OP）では9着に終わり、精彩を欠くレースが続きました。

旧5歳（現4歳）シーズン以降はさらに厳しい戦いを強いられるようになり、出走したレースでは常に勝ち馬から1秒以上離される着順が続きました。2000年の新潟記念（GIII）では最下位となる12着に敗れた後、約半年間の長期休養に入ります。そして、6歳となった2001年に活躍の場を障害競走に移すことになりました。

障害転向初戦となった障害4歳上未勝利戦では7着という結果でした。障害競走には合計で5戦出走しましたが、ついに勝利を挙げることはできませんでした。これにより、2001年7月20日付でJRAの競走馬登録を抹消され、中央競馬を去ることになりました。

JRA登録抹消後、クリールサイクロンは名古屋競馬へと移籍し、内沢信昭厩舎に入厩しました。移籍から約10か月ぶりとなる実戦復帰戦は、エメラルドオープンというレースでしたが、ここでも最下位の11着と大敗を喫しました。名古屋競馬ではこの1戦のみの出走となり、その後は金沢競馬へと再び所属を移しました。金沢では蝦名弘厩舎に入厩し、河北潟特別に出走しましたが、ブービーとなる9着に敗れました。この河北潟特別が、クリールサイクロンの現役生活における最後のレースとなりました。

引退後の生活

競走馬としての現役を引退したクリールサイクロンは、滋賀県にある乗馬クラブクレイン奈良にて乗馬に転身しました。現在は、京都府にあるホーキ・ホースで余生を過ごしており、新たな場所で穏やかな日々を送っています。

主な勝ち鞍

1997年 新潟3歳ステークス (GIII)
1998年 スプリングステークス (GII)

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