クルセイダーズ (ラグビー)

クルセイダーズ

クルセイダーズ（英: Crusaders）は、スーパーラグビー・パシフィックに所属するニュージーランドのプロフェッショナルラグビーユニオンチームです。本拠地はクライストチャーチにあるラグビーリーグパークに置かれています。このチームは、例年2月から7月にかけて開催されるスーパーラグビーのシーズンに合わせて活動する期間限定の編成となっています。

概要

チームは主に、ニュージーランド南島の北部に位置するブラー、タスマン、カンタベリー、ミッド・カンタベリー、サウス・カンタベリー、ウエストコーストといった各ラグビー協会に所属する選手を中心に編成されます。これに加えて、一部のドラフト選手が加わることもありますが、地元地域からの優秀な選手の選抜が主体であり、選手層は非常に厚いことで知られています。実際に、毎年多くの選手がラグビーニュージーランド代表、通称「オールブラックス」に選出されています。チームカラーは赤と黒です。

クルセイダーズは、スーパーラグビーの歴史において最も成功したチームの一つとして認識されています。スーパー12、スーパー14、スーパーラグビー・パシフィックといった歴代の大会を通じて、合計12回もの優勝を記録しており、これはリーグ史上最多のタイトル獲得数です。圧倒的な強さを誇り、多くの名勝負を繰り広げてきました。

マタトゥ (Matatū)

2022年に創設された女子のスーパーラグビー大会である「スーパーラグビー・アウピキ」には、クルセイダーズがフランチャイズとするニュージーランド南島全体を代表する女子15人制チームが出場しています。この女子チームは「マタトゥ（Matatū）」と名付けられています。マタトゥという名称は、マオリ語で「決意の犠牲（tūmanawa）」、「遺産（tūaho）」、「つながり（tūhono）」、「団結（tūtira）」といった価値観を象徴する言葉として選ばれました。

歴史

クルセイダーズは1996年に創設されました。創設から1999年シーズンまでのチーム名は「カンタベリー・クルセイダーズ」でした。チームの歴史を通じて、多くの著名なヘッドコーチが指揮を執ってきました。特に、2000年から2008年までの9年間を率いたロビー・ディーンズ氏は、在任中に5度のスーパーラグビー優勝をチームにもたらし、その黄金期を築きました。続いて2008年から2016年までは、元オールブラックスキャプテンのトッド・ブラックアダー氏がヘッドコーチを務めました。そして、2017年から2023年までチームを率いたスコット・ロバートソン氏は、驚異的な成功を収め、この期間中にスーパーラグビーの各大会で合計7回のタイトルを獲得するという偉業を達成しました。2024年からは、ロブ・ペニー氏が新たにヘッドコーチに就任しています。

タイトル

クルセイダーズは、スーパーラグビーの様々な形態において、以下のタイトルを獲得しています。

スーパー12優勝：5回（1998年、1999年、2000年、2002年、2005年）
スーパー14優勝：2回（2006年、2008年）
スーパーラグビー優勝：3回（2017年、2018年、2019年）
スーパーラグビー・アオテアロア優勝：2回（2020年、2021年）
* スーパーラグビー・パシフィック優勝：2回（2022年、2023年）

これらのタイトルを合計すると、歴代最多となる12回の優勝となります。

チームは、フランチャイズ地域であるカンタベリーやタスマンといった地域ラグビー協会と密接な関係を持ち、地域のラグビー育成にも貢献しています。また、多くの歴代所属選手が国際舞台で活躍しており、その歴史と伝統はニュージーランドラグビーにおいて重要な位置を占めています。

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