クレモナ県

イタリア共和国、ロンバルディア州の南部に位置する県を指し、正式名称はイタリア語でProvincia di Cremonaといいます。この県の行政の中心は、ポー川に近い歴史ある都市、クレモナに置かれています。

地理的には、ロンバルディア州の南部を占めるこの県は、南側でイタリア中部にあたるエミリア＝ロマーニャ州と境を接しています。県都クレモナは、周辺の主要都市との位置関係において、ピアチェンツァからは東北東におよそ28キロメートル、パルマからは北西におよそ44キロメートル、ブレシアからは南南東におよそ48キロメートル、そして州都であるミラノからは東南東におよそ75キロメートルの距離に位置しています。地形的には、ポー川とその支流が流れる肥沃な平野が広がっています。

クレモナ県は、多数の周辺県と境界を共有しています。北側ではベルガモ県およびブレシア県と、東側ではマントヴァ県と隣接しています。南側では、エミリア＝ロマーニャ州に属するパルマ県と、そして南西方向ではピアチェンツァ県と境を接しています。さらに、西側はローディ県、北西方向はミラノ県と隣り合っています。このように、クレモナ県はロンバルディア州の南端において、多方面にわたる交通や交流の結節点の一つとなっています。

この県は、合計で113のコムーネ（市町村に相当する基礎自治体）によって構成されています。県内の主な人口集中地区としては、県都であるクレモナが約6万1千人の居住者を擁する最大の都市であるほか、クレーマ（約3万1千人）、カザルマッジョーレ（約8千9百人）、ソレジーナ（約8千3百人）、カステッレオーネ（約7千7百人）、パンディーノ（約6千3百人）、リヴォルタ・ダッダ（約6千2百人）などが挙げられます（これらの人口は2001年の国勢調査に基づく主要居住地区の統計によるものです）。これらの都市や集落は、それぞれが独自の歴史や地域文化を持っています。

21世紀に入って以降、クレモナ県内では行政区画の再編、具体的にはコムーネの合併が進められています。例えば、2019年にはドリッツォーナとピアーデナという二つのコムーネが統合され、「ピアーデナ・ドリッツォーナ」という新たなコムーネが誕生しました。同時期には、トッレ・デ・ピチェナルディというコムーネが、隣接していたカ・ダンドレーアを編入する形で行政区画が変更されています。これらの再編は、行政効率の向上や地域資源の統合などを目的として行われました。

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