クロアチア共和国軍

クロアチア共和国軍（Oružane snage Republike Hrvatske：OSRH）

クロアチア共和国軍は、クロアチアの独立と主権を守るために組織された国軍です。陸軍、海軍、空軍の三軍種で構成され、クロアチアの領土、領海、領空の保全を任務としています。

歴史

クロアチア共和国軍の歴史は、1991年のユーゴスラビアからの独立戦争に深く根ざしています。独立後、旧ユーゴスラビア人民軍から兵器や装備を接収し、軍備を増強してきました。2009年4月には、アルバニアと共に北大西洋条約機構（NATO）に加盟し、集団安全保障体制下に入りました。これにより、クロアチアの安全保障は強化され、国際的な協力関係も深まっています。

機構

クロアチア共和国軍は、国防省の管轄下に置かれ、参謀本部が三軍の作戦指揮を統括しています。

三軍

クロアチア陸軍（Hrvatske kopnenene vojske；HKoV）: 陸上戦力の中核を担い、国土防衛の主要な役割を果たします。
クロアチア海軍（Hrvatska ratna mornarica；HRM）: アドリア海に面するクロアチアの沿岸警備、領海防衛を担います。
クロアチア空軍及び防空軍（Hrvatsko ratno zrakoplovstvo i protuzračna obrana；HRZ i PZO）: 制空権の確保、防空任務、輸送などを担当します。

統制機構

国防省: 軍事政策の立案、予算管理、人的資源の管理など、軍全体の運営を統括します。
クロアチア共和国軍参謀本部: 三軍の作戦指揮、情報収集、国際協力などを担当します。
クロアチア陸軍司令部: 陸軍の訓練、装備、作戦などを統括します。
クロアチア海軍司令部: 海軍の訓練、装備、作戦などを統括します。
クロアチア空軍及び防空軍司令部: 空軍及び防空軍の訓練、装備、作戦などを統括します。
統合教育・訓練司令部（ZZIO）: 軍全体の教育・訓練プログラムを開発・実施します。
兵站司令部（ZzL）: 軍需品の調達、輸送、保管などを担当します。

軍事行政単位

陸軍は第3軍団、第4軍団に分かれ、海軍は北部海軍軍区、南部海軍軍区に分かれて、それぞれの地域における防衛を担当しています。

陸軍第3軍団
陸軍第4軍団
北部海軍軍区
南部海軍軍区

階級

クロアチア共和国軍の階級は、士官、下士官、兵に大きく分けられます。それぞれの階級は、NATOの標準階級に準拠しており、国際的な相互運用性を確保しています。

士官：Časnici

将官：Generali
上級大将：Stožerni general
大将：General zbora
中将：General pukovnik
少将：Stožerni general
准将：General bojnik
佐官：Viši časnici
大佐：Brigadir
中佐：Pukovnik
少佐：Bojnik
尉官：Niži časnici
大尉：Satnik
中尉：Nadporučnik
少尉：Poručnik

下士官：Dočasnici

上級下士官：Viši dočasnici
先任曹長：Sergeant Major
曹長：Master Sergeant
一等軍曹：Nadnarednik
下級下士官：Niži dočasnici
二等軍曹：Narednik
三等軍曹：Desetnik
伍長：Skupnik

兵：Vojnici i gardisti

一等兵：Razvodnik
兵：Pozornik

まとめ

クロアチア共和国軍は、クロアチアの独立と安全を守る重要な役割を担っています。NATO加盟国として、国際的な平和維持活動にも積極的に参加しており、その活動は国際社会からも高く評価されています。

クロアチア共和国国防省公式サイト（クロアチア語、英語）

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