クロアチア国営放送

クロアチア国営放送（Hrvatska radiotelevizija、HRT）は、クロアチア共和国に放送地域を持つ公共放送局です。テレビとラジオの番組を制作・放送しています。

歴史

HRTの歴史は古く、1926年まで遡ります。

1926年5月15日：東欧初の民間放送局としてラジオ・クラブ・[ザグレブ]が放送を開始しました。これは、クロアチアにおける放送事業の始まりを告げる出来事でした。同年6月には、ITU（国際電気通信連合）の正規メンバーとなっています。
1940年5月1日：クロアチア独立国により、ザグレブ放送(Radio Zagreb)として国有化されました。
1943年：クロアチアがユーゴスラビア民主連邦の一部となります。これにより、放送事業もその影響を受けることになります。
1956年5月15日：南東ヨーロッパ初のテレビ放送がRadiotelevizija Zagrebによって開始されました。ラジオに続き、テレビ放送においても先駆けとなりました。
1957年5月：スタディオン・マクシミールからサッカー国際試合（イタリアvsユーゴ）が生放送されました（イタリアRAIの再送信）。スポーツ中継の先駆けとしても重要な出来事です。
1958年：連邦構成国の他局と共にユーゴスラビア放送協会(Jugoslavenska radiotelevizija略称JRT）の傘下に入り、RTVザグレブと呼称されました。
1962年：新スタジオが完成し、放送設備の拡充が図られました。
1963年4月8日：外国放送の衛星中継が初めて実施されました。国際的な情報の発信・受信能力の向上に貢献しました。
1964年：ラジオ第2・第3放送が開局し、ラジオ放送の多チャンネル化が進みました。
1966年5月15日：UHF帯でのカラー放送が開始され、テレビ放送の質が向上しました。
1972年：第2テレビ放送が開始され、テレビ放送の多チャンネル化が進みました。
1990年：東欧革命の影響により、ユーゴスラビアが民主化へと向かいました。
1990年6月：クロアチア共和国議会がクロアチア国営放送(Hrvatska radiotelevizija,略称HRT)への改称を決議し、現在の名称となりました。
1991年：クロアチア共和国がユーゴスラビア社会主義連邦共和国から独立。しかし、クロアチア紛争（1991年 - 1995年）によって送信機などの設備が破壊され、営業活動は大きく制限されました。
1993年1月1日：[欧州放送連合]に加盟し、国際的な連携を強化しました。
1997年9月：デジタル放送の試験放送が開始されました。
1997年11月：衛星放送が開始され、国外への放送エリアが拡大しました。
2010年10月5日：アナログ放送を終了し、デジタル放送への完全移行を完了しました。

チャンネル

HRTは、複数のテレビチャンネルとラジオチャンネルを運営しています。

テレビ

HRT 1
HRT 2
HRT 3
HRTプラス
Slika Hrvatske（国際放送）

ラジオ

HR 1
HR 2
HR 3
* クロアチアの声（国際放送）

HRTは、クロアチアの文化、ニュース、エンターテイメントを国内外に発信する重要な役割を担っています。

公式ウェブサイト （クロアチア語） （英語）

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