クロスゲーム

クロスゲーム：青春、友情、そして野球の物語

『クロスゲーム』は、漫画家あだち充氏による人気野球漫画作品です。週刊少年サンデーで連載され、2010年に完結、累計発行部数は950万部を突破しています。2009年には小学館漫画賞少年向け部門を受賞するなど、高い評価を得ています。

ストーリー：

主人公はスポーツ用品店を営む樹多村光（コウ）。隣家の月島家の四姉妹とは家族ぐるみの付き合いをしていました。特に次女の若葉とは親しく、互いに好意を抱いていました。しかし、若葉は突然の事故で亡くなってしまいます。

コウは当初野球に興味がありませんでしたが、月島家の三女・青葉の投球フォームに感銘を受け、野球を始めます。高校進学後、コウは赤石、中西と共に星秀学園高等部野球部に入部しますが、そこには、甲子園出場を目指す校長代理が招聘した名将・大門監督と、全国から集められた実力派の留学生たちがいました。

選抜テストの結果、コウたちは実力者たちが所属する「一軍」ではなく、「二軍」である「プレハブ組」に所属することになります。前野監督の下、劣悪な環境の中、彼らは猛練習を重ね、一軍との対決に挑みます。一軍は、大門監督の選手育成方針に疑問を抱き始める選手も出てきていました。

プレハブ組と一軍の最初の試合では、プレハブ組は敗北を喫しますが、その実力は一軍のエース・東にも認められます。夏休み、校長代理からプレハブ組の解散を命じられた前野監督は、自身のクビを懸けて一軍との再戦を要求します。

再戦では、大門監督の方針に反発した三木が他校へ転校、東も出場を拒否するなど、一軍は混乱状態に陥っていました。この試合で、コウは事前に赤石と立てた作戦通り、見事なピッチングで完封勝利を収めます。

この結果、大門監督は解任され、一軍は解散。しかし、東は星秀に残留し、コウたちと共に甲子園を目指すことを決意します。その後、青葉も野球部に入部し、チームを支え、コウをエースとして、悲願の甲子園出場を目指して、物語は進んでいきます。

主要登場人物：

樹多村 光（コウ）： 物語の主人公。星秀学園高等部野球部のエースピッチャー。
月島 青葉： コウの幼馴染で、月島家の三女。野球の実力も高く、コウを支える存在。
月島 若葉： コウの幼馴染で、月島家の次女。物語の開始前に亡くなっているが、コウや周りのキャラクターに大きな影響を与え続けています。
東 雄平： 星秀学園高等部野球部の強打者。当初はコウと対立しますが、後に共に甲子園を目指す仲間となります。
赤石 修： コウの幼馴染で、星秀学園高等部野球部の捕手。コウを支える信頼できる存在です。
中西 大気： コウの幼馴染で、星秀学園高等部野球部の三塁手。
大門 秀悟： 星秀学園高等部野球部の一軍監督。選手を駒のように扱う冷酷な指導者です。
前野 千太郎： 星秀学園高等部野球部の二軍監督。コウたちを指導し、甲子園を目指すことを支えます。

その他：

『クロスゲーム』は、高校野球を舞台に、友情、恋愛、そして成長を描いた、あだち充作品らしい爽やかな青春物語です。繊細な描写と、魅力的なキャラクターたちが織りなす人間模様は、多くの読者から支持されています。2009年にはテレビアニメも放送され、幅広い層に人気を博しました。 アニメでは原作にはないエピソードも追加され、原作とは違った魅力も楽しめます。また、アニメの主題歌も人気を博し、作品の世界観をさらに広げました。

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