クロスターレヒフェルト

クロスターレヒフェルトについて

ドイツ連邦共和国バイエルン州のシュヴァーベン行政管区に属するアウクスブルク郡にある町村、クロスターレヒフェルト（ドイツ語: Klosterlechfeld）は、地理的にはレヒフェルトと呼ばれる地域に位置しており、アウクスブルクの南、ランツベルク・アム・レヒの北に広がっています。この町村は、首邑（中心地区）のみで構成されており、他の地理上の地区は含まれていません。

歴史

クロスターレヒフェルトの集落は、17世紀に形成が始まりました。その核となったのは、レヒフェルト修道院と、そこに設けられた「マリアの救済」巡礼教会です。この巡礼の習慣は、隣接するウンターマイティンゲンの女領主であったレギーナ・フォン・イムホーフが、アウクスブルクの都市建設官エリアス・ホルの設計による小さな礼拝堂を建てたことに由来するとされています。

フランシスコ会修道院は、当初1624年にホスピス（旅人のための宿泊所）として開設され、1668年には正式な修道院となりました。設立当初はシュトラスブルク修道管区に属していましたが、19世紀からはバイエルン修道管区の管轄となり、かつては約30人の修道士がここで生活していました。

巡礼教会は、17世紀を通して段階的に増築され規模を拡大しました。そして18世紀前半には根本的な建て替えが行われ、現在の姿に近い建物となりました。この教会は、この地域における特に美しいロココ様式の建築物の一つとして知られています。

ナポレオン時代に行われた世俗化（教会の財産没収）によって、修道院の所有権は変更されました。当初はドイツ騎士団の手に渡り、1806年からはバイエルン王国の所有となりました。修道院そのものも、世俗化により消滅の危機に瀕しましたが、1830年には再び修道院として機能するようになり、その後は途絶えることなく存続しました。しかし、1993年には最後の修道士がこの地を離れました。修道院の建物は州からアウクスブルク司教区に売却され、1952年からは独立した教会組織であるクロスターレヒフェルト「マリア・ヒルフェ（マリアの救済）」教会組織が入居しています。

巡礼教会と修道院の周辺には、巡礼者たちの利便性を図るため、次第に商人や職人、宿屋などが定着していきました。さらに、夏に年間4回の市場が開かれるようになり、この小さな集落は地域を超えて重要な場所へと発展しました。

歴史的に、この集落はウンターマイティンゲンを支配していたアウクスブルクの貴族、フォン・イムホーフ家に属し、後に地方自治体としてのウンターマイティンゲンの一部となりました。1928年4月16日、この集落は自治体として政治的に独立し、近隣のラーガーレヒフェルト（現在はグラーベンの一部）と区別するため、クロスターレヒフェルトと改称されました。1972年の市町村再編以降は、再び隣接するウンターマイティンゲンと行政共同体を形成しています。

住民

クロスターレヒフェルトの人口は着実に増加しています。例えば、1988年から2018年までの30年間で、人口は1,858人から2,966人へと増加し、その増加率は約59.6%に達しました。

行政

町村の行政は、町長と町議会によって担われています。2014年からはルドルフ・シュナイダー氏（無所属）が町長を務めており、2020年3月15日の選挙では70.8%の得票率で再選されました。町議会は14議席で構成され、これに町長が加わる形をとっています。

この町村は、ウンターマイティンゲンに本部を置くレヒフェルト行政共同体に所属しています。

紋章

クロスターレヒフェルトの紋章は、1966年から使用されています。そのデザインは、赤と銀の二色に左右に分割された図柄で、その分割線上に、それぞれの地色と反対の色で塗り分けられたアントニウス十字が描かれています。十字の両側には、同じく地色と反対の色で、6つの角を持つ星が配されています。

この紋章には意味が込められています。中央のアントニウス十字は、17世紀からレヒフェルトのフランシスコ会修道院の印章に用いられていたシンボルです。両側の星は、聖母マリアへの巡礼を表しています。また、赤と銀という配色は、かつてこの地域がアウクスブルク司教領の一部であったことを示しています。

文化と見所

クロスターレヒフェルトには、訪れる価値のある見所がいくつかあります。

旧フランシスコ会修道院と「マリアの救済」巡礼教会: 歴史の項でも触れた、町の中心をなす建物群です。特に巡礼教会は、美しいバロック様式、後のロココ様式の特徴を備えています。
カルヴァリエンベルク: 巡礼教会の向かいにある現在のフランツィスカナー広場（1980年改称）に位置しています。これは、司祭ゼバスティアン・ヘスの提唱により、キリストが磔刑に処されたゴルゴダの丘を模して建設された施設です。アウクスト・フォン・フォイトによって手掛けられ、1719年に完成しました。
* 自然文化財「アルテ・シャハテル」: テニスコートとサッカー場の南側にある、珍しいハイデ（荒野）の地形です。この地域は1980年5月に自然文化財に指定され、周囲に整備された遊歩道を通って散策することができます。

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