クローバー (玩具メーカー)

株式会社クローバーの歴史とアニメ関連商品

株式会社クローバーは1973年に創業され、1983年まで東京都葛飾区で活動していた日本の玩具メーカーです。設立者の小松志千郎は、ツクダオリジナルの営業部長を経て独立。クローバーは、アニメ関連商品やキャラクターグッズの展開に力を入れ、その活動は1979年に放送された『機動戦士ガンダム』のメインスポンサーとしても知られています。

創業からの展開

創業から1980年代初期にかけて、クローバーは主に女児向けの玩具を中心に商品を企画しました。初期の代表作には「やわらかベビー」があり、その後、ロボット玩具にシフトしていきます。1977年からはポピーと提携し、亜鉛合金ダイキャスト製のロボット玩具に力を入れました。この時期、クローバーはアニメの人気キャラクターを基にした商品展開を行い、特に『ザンボット3』や『ダイターン3』といった作品のメカキャラクターに参画しました。

一方で、1982年には子会社のポプラを設立し、女児向けキャラクター商品を扱いました。しかし、1983年に業績の悪化が見られ、不渡りを出して事業を停止。結果として負債が15億円を超えることとなり、倒産に追い込まれたのです。

ガンダムと関連商品の歴史

株式会社クローバーは『機動戦士ガンダム』の製作にも深く関与しており、例えばメカ設定の一部は彼らの意向で決定されました。特に、「Gアーマー」など、重要なメカのデザインにはクローバーの影響が見られます。しかし、シリーズの放送初期には玩具の売上が振るわず、そのことが放送短縮の一因ともなりました。2000年代に突入すると、再び販売されるガンダム関連の合金玩具は、当初からのデザインとは異なる独自のアレンジが施され、販促効果が期待されました。

クローバーは『機動戦士ガンダム DX合体セット』を投入し、5800円という価格で販売。これはガンダム本体とその合体機能を重視した商品であり、設定に基づく細部のデザインが施されています。また、通常では見られない武器も付属し、ファンからの注目を集めました。中でも「ラッシュ・ライフル」や「ハイパー・バズーカ砲」は、アニメには無い独自の武器として新しい魅力を提供しました。

クローバーの後継

倒産以降、クローバーの持っていたガンダム商品に関する権利は、トミーなど他の玩具メーカーが引き継ぎました。特にトミーは、『聖戦士ダンバイン』の放送中に急遽スポンサーとなり、ビルバインの玩具を製造することになりました。これにより、クローバーが築いたキャラクター玩具の基盤は次の世代へと引き継がれていくこととなります。

結論

株式会社クローバーは、短命ではあったものの、不朽の名作アニメに影響を与え、その関連商品で一世を風靡しました。特に『機動戦士ガンダム』との関わりは、今なお多くのファンに記憶されています。彼らの玩具は、今もなおアニメファンやコレクターに愛され続けているのです。

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