クローンプリンツ・エルツヘルツォーク・ルドルフ (装甲艦)

クローンプリンツ・エルツヘルツォーク・ルドルフ (SMS Kronprinz Erzherzog Rudolf)

クローンプリンツ・エルツヘルツォーク・ルドルフは、オーストリア＝ハンガリー帝国海軍が建造した装甲艦であり、同型艦は存在しません。

概要

本艦は、オーストリア＝ハンガリー帝国海軍が自国のアドリア海沿岸の防備を目的として建造した装甲艦です。当時の海軍戦略において重要な役割を担っていました。

艦形

本艦の船体形状は、主砲の射界を最大限に確保するため、特徴的な設計が採用されています。前後甲板上の上部構造物を極力減らし、広い射界を確保しています。また、艦首喫水線下には衝角が装備されていました。これは、当時の海戦において敵艦への体当たり攻撃を想定したものでした。

主砲配置

主砲はアームストロング 30.5cm（35口径）単装砲で、艦の中央部に集中配置されています。前甲板には2基が並列に配置され、前方への射撃能力が強化されています。残りの1基は後甲板の中心線上に配置されています。この配置により、前後方向への攻撃力を高めています。

副砲と武装

艦橋は主砲の真上に設けられた空中甲板（フライング･デッキ）に設置されています。副砲として搭載された12cm単装砲は、機関室区画上の側面にケースメイト配置で片舷3基ずつ、合計6基が配置されています。これにより、広範囲への攻撃を可能としています。

射撃能力

この武装配置により、本艦は以下の射撃能力を発揮できました。

艦首方向：最大30.5cm砲2門
舷側方向：30.5cm砲2門、12cm砲3門
艦尾方向：30.5cm砲1門

脚注

参考文献

福井静夫『福井静夫著作集 第六巻-軍艦七十五年回想記 世界戦艦物語』 光人社、1993年
「Conway All The World's Fightingships 1860-1905」（Conway）

関連項目

オーストリア＝ハンガリー帝国海軍艦艇一覧
戦艦一覧

外部リンク

Rudolf本艦の説明
* Zvonimir Freivogel, "Turreted ironclads \"Kronprinz Erzherzog Rudolf\" and \"Kronprinzessin Stefanie\""

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