クーパー・フラッグ

クーパー・フラッグ (Cooper Flagg)

はじめに

クーパー・フラッグは、2006年12月21日にアメリカ合衆国メイン州ニューポートで生まれたバスケットボール選手です。身長203cmのフォワードで、主にスモールフォワードのポジションを担っています。高校時代から全米の注目を集め、同世代のトッププレーヤーとして高く評価されています。

類まれな高校キャリア

フラッグのバスケットボールにおける才能は、ハイスクール時代から際立っていました。故郷メイン州のノコミス・リージョナル高等学校で迎えた1年目のシーズンには、平均20.5得点、10.0リバウンド、6.2アシスト、3.7ブロック、3.7スティールという驚異的なオールラウンドなスタッツをマーク。州大会決勝では22得点16リバウンドの活躍でチームを優勝に導きました。

2年目を前に、フラッグは高校バスケ界の強豪であるモントバード・アカデミーへ転校し、さらにレベルの高い環境に身を置きました。転校後も活躍は続き、特にフープホール・クラシックでは21得点、5リバウンド、3アシスト、5スティールを記録してMVPに選ばれています。このシーズン終了後、彼は学年を一つ上げる決断をし、卒業を1年早めました。高校最後のシーズンとなった2023-24年、フラッグは平均16.4得点、7.5リバウンド、3.8ブロック、2.7スティールを記録。そのパフォーマンスが高く評価され、マクドナルド・オール・アメリカンに選出されたほか、ゲータレード年間最優秀選手賞、ミスター・バスケットボールUSAといった、高校バスケットボール界で最も権威ある賞を軒並み受賞しました。また、彼の所属チームはシーズンを無敗の34勝0敗で駆け抜け、全米タイトルを獲得しています。

全米トップリクルートとしての道程

高校1年目のシーズン終了時点で、フラッグは2025年クラスの中で3位の評価を受ける有望株でした。さらに遡ること13歳の頃には、NCAAディビジョンI校からのオファーを得るなど、その才能には早くから関心が寄せられていました。2023年8月に学年を一つ上げたことで、彼は2024年クラスの選手として評価されるようになり、主要なリクルート評価サイト全てで同世代のトッププレーヤーとして位置づけられました。同年10月30日、全米有数の強豪であるデューク大学への進学を正式に表明しました。この発表は、当初27日に予定されていましたが、故郷メイン州で発生した銃乱射事件を受けて延期された経緯があります。

デューク大学での鮮烈なデビュー

2024-25シーズンから、フラッグはデューク大学ブルーデビルズの一員としてカレッジバスケットボールに挑んでいます。デビュー戦となったメイン大学との開幕戦では、18得点、7リバウンド、5アシスト、3スティールを記録し、チームの勝利に貢献しました。特に、2025年1月12日の試合では42得点をマークし、これはデューク大学および所属するACC（アトランティック・コースト・カンファレンス）における新入生の最多得点記録を塗り替える歴史的なパフォーマンスでした。シーズン中、彼は攻守両面でチームを牽引。2月17日には、ACCで過去25年間誰も達成できなかった、シーズン500得点以上、100アシスト以上、30ブロック以上を同時に達成する選手となりました。彼の活躍もあり、デューク大学はレギュラーシーズンを32勝3敗という好成績で終え、フラッグ自身もACCの最優秀選手賞と新人王を同時受賞しました。これは、ザイオン・ウィリアムソンらに続く史上4人目の快挙です。

国際舞台と人物像

国際大会でもフラッグは実績を残しています。2022年のFIBA U17バスケットボール・ワールドカップでは、アメリカ代表として出場。平均9.3得点、10リバウンドなどをマークし、大会の優秀選手で構成されるオールトーナメントチームに選出されました。スペインとの決勝では10得点、17リバウンドで優勝に貢献し、この活躍によりUSAバスケットボール男子最優秀アスリート賞を史上最年少で受賞しています。2024年夏には、高校生ながらパリオリンピックのアメリカ代表練習相手となるセレクトチームにも選ばれました。

フラッグの家族はバスケットボールとの縁が深く、母親は元メイン大学の主将、双子の兄弟も高校までチームメイトでした。また、大学進学前にニューバランス社とシューズ契約を結んだほか、ゲータレード社ともスポンサー契約を締結するなど、コート外でも注目を集めています。

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