クーパー・ブーナ

クーパー・ブーナ（Cooper Vuna）は、1987年7月5日にニュージーランドのオークランドで生を受けたプロフェッショナルラグビーユニオン選手です。主にウィング（WTB）のポジションを務め、現在、イングランド最高峰リーグであるプレミアシップのニューカッスル・ファルコンズで活躍しています。

彼の身体能力は、身長186cm、体重108kgという恵まれた体格に裏打ちされており、パワフルかつスピーディーな突破とフィニッシュが持ち味です。ラグビーユニオンに転向する前は、ラグビーリーグでプレーしていたという異色の経歴を持っており、その経験が彼のプレーに活かされていると考えられます。

国際舞台においては、オーストラリア代表とトンガ代表という二つの国のナショナルチームでプレーした経験を持つ稀有な選手です。オーストラリア代表としては2キャップを獲得した後、トンガ代表を選択。母国であるトンガ代表では、2020年5月時点で16キャップを数え、主要な国際大会でもチームの重要な戦力として貢献しました。

クラブキャリアは多岐にわたります。まず、スーパーラグビーのレベルズでその才能を開花させました。その後、2013年には日本のジャパンラグビートップリーグに挑戦し、東芝ブレイブルーパス（現・東芝ブレイブルーパス東京）に加入しました。日本でのデビュー戦は、同年8月31日に行われたトップリーグ1stステージのキヤノンイーグルス戦でした。この試合に途中出場した彼は、日本のラグビーファンにその存在感を示しました。東芝では2シーズンにわたりプレーし、チームの躍進に貢献しましたが、2015年に退団しました。

日本を離れたクーパー・ブーナは、活動の場をイングランドに移しました。プレミアシップのウスター・ウォリアーズに入団し、その後、同じくイングランドの強豪クラブであるバース・ラグビーでプレーしました。これらのクラブでの経験を通じて、ヨーロッパにおけるタフなリーグでの戦い方を身につけました。そして、2019年には現在の所属チームであるニューカッスル・ファルコンズに加入し、プレミアシップでのキャリアを継続しています。

また、国際キャリアのハイライトとして、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップにトンガ代表の一員として出場しました。世界のトップチームが集うこの大会で、彼は持ち前の突破力とトライへの嗅覚を発揮し、トンガ代表の攻撃を牽引しました。

様々な国のリーグでプレーし、二つのナショナルチームでキャップを獲得したクーパー・ブーナは、経験豊富なベテラン選手として、現在もニューカッスル・ファルコンズの主力選手として活躍しており、その多様なキャリアは多くのラグビー選手にとって刺激となっています。

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