グアムの旗

グアムの旗は、1948年2月9日に正式に制定され、島のアイデンティティを象徴するものとして、グアムの人々に深く愛されています。この旗のデザインは、1917年にアメリカ海軍将校の妻であるヘレン・ポールによって考案されたものが元になっています。

旗の地色である濃紺は、グアムを囲む広大な太平洋を表しています。そして、旗の四方を縁取る細い赤色は、スペイン統治時代から第二次世界大戦に至るまでに、この島で流された血を記憶し、忘れないようにという意味が込められています。この赤い縁取りは、1948年の旗制定時に追加されました。

旗の中央には、グアムの紋章（エンブレム）が配置されています。紋章は縦長のアーモンド形で、その中にはグアムの風景と文化を象徴する様々な要素が描かれています。具体的には、ヤシの木が立つ浜辺（ハガニアの港近くのアガナ湾）、そしてチャモロ人が伝統的に使用してきた双胴船「プロア」が湾を航行する様子が描かれています。また、紋章の上部には、赤い文字で「GUAM」と記されています。

紋章の中央にある盾形のモチーフは、チャモロ人が使用していた投石武器「スラリ」を象徴しており、「土地と資源の守り」という強い意志を表しています。湾の背景にそびえ立つ白い崖は、プンタン・ドス・アマンテス（恋人岬）の断崖であり、これはチャモロ人の強い信念と正義感を象徴するものとされています。

プロアはチャモロ人の勇気を、ヤシの木は苦難に耐え抜いた初期の入植者たちの不屈の精神、そして台風にも耐えるしなやかさを象徴しています。また、ヤシの木は、衣食住を支える資源としても重要な意味を持っています。

旗のサイズは、横78インチ、縦40インチと定められています。四方を囲む赤い縁の幅は2インチ、中央のエンブレムは高さ24インチ、幅16インチです。

このように、グアムの旗は、その色彩やデザインを通して、グアムの歴史、文化、自然を豊かに表現しています。旗を見るたびに、グアムの人々は自分たちのルーツとアイデンティティを再認識し、未来への希望を抱くことができるでしょう。

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