グラスマスター

グラスマスターは、天然芝と人工繊維を組み合わせたハイブリッド芝の一種で、スポーツ競技場などの舗装表面に使用されます。天然芝の感触を維持しつつ、耐久性を向上させることを目的として開発されました。

グラスマスターの構造

グラスマスターは、ピッチ1面あたり約2000万本のポリプロピレン繊維を、専用の機械を用いて深さ約20cmまで埋め込むことで構成されます。これらの人工繊維は、ピッチ表面の約3%を覆い、天然芝の根と絡み合うことで、地盤を強固にします。この構造により、以下のような利点が生まれます。

耐久性の向上: 人工繊維が天然芝の根を補強することで、芝の磨耗や損傷を軽減し、長期的な使用に耐えることができます。
水捌けの向上: 人工繊維が地盤の排水性を高め、雨天時でも水溜りができにくく、良好なコンディションを維持します。
* 安定したプレー環境: 均一な表面を維持しやすく、選手のパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

グラスマスターの歴史

グラスマスターは、1993年にイギリスのデッソ・スポーツ（Desso Sports）によって開発され、特許が取得されました。当初は「デッソ・グラスマスター（Desso GrassMaster）」という名称で知られていましたが、後にTarkett Sportsがこの技術を買収したため、現在は単に「グラスマスター」という名称で呼ばれています。

グラスマスターの導入事例

グラスマスターは、その優れた性能から、世界中の様々なスポーツ施設で採用されています。特に、2010 FIFAワールドカップ南アフリカ大会の会場であるムボンベラ・スタジアムやピーター・モカバ・スタジアムに導入されたことは、グラスマスターの品質を証明する事例として広く知られています。その他、多数の有名なスタジアムや競技場での導入実績があります。

日本での展開

日本では、株式会社パルカがグラスマスターの総代理店を務めています。パルカを通じて、日本国内のスポーツ施設への導入やメンテナンスが行われています。

まとめ

グラスマスターは、天然芝の特性を活かしつつ、人工繊維の利点を組み合わせることで、耐久性、水捌け、プレー環境の安定性を高めた革新的なハイブリッド芝です。世界中の主要なスポーツ施設で採用されており、今後もその需要は拡大していくと予想されます。


GrassMaster

Desso GrassMaster - the hybrid grass solution - YouTube

株式会社パルカ（日本総代理店）

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