グラフィティスマッシュ

『グラフィティスマッシュ』は、マイネットゲームスが配信していたスマートフォン向けゲームアプリです。もともとはバンダイナムコオンラインより2017年 10月26日にサービスが開始されましたが、2020年7月1日をもって配信権がマイネットゲームスへ移管されました。本作はアイテム課金制の基本プレイ無料タイトルとして提供され、プレイヤーからは『グラスマ』の略称で親しまれましたが、2021年7月30日にそのサービスを終了しました。

概要

本作のゲームシステムは、おはじきやビリヤードのように、ハンターを引っ張って弾き、敵に当ててダメージを与える操作が特徴です。単に敵を攻撃するだけでなく、ハンターが移動した軌跡には色が塗られ、この「グラフィティ」の状態がハンターの攻撃力を上昇させるなど、戦況を有利にする様々な効果を生み出します。この独創的なシステムが、本作を「グラフィティバトルアクション」たらしめています。

世界観と物語

ゲームの舞台は、謎の物質「アーク」によって荒廃し、凶暴化したモンスターが徘徊する世界です。このアークは人間をも汚染する危険を孕んでおり、人々は脅威から逃れるため、壁で囲まれた都市「パペル」の内部での生活を余儀なくされています。

しかし、中にはアークに対して特別な適性を持つ人々が存在します。彼らはやがて集結し、外界の脅威を取り除き、貴重な資源を持ち帰って都市の安全を守るための組織を結成しました。彼らこそが「ハンター」と呼ばれる存在です。

プレイヤーは、このハンターの一員として、荒廃した世界の謎に迫り、人類の存続をかけた戦いに身を投じることになります。

登場人物

物語を彩るキャラクターたちは多岐にわたります。

主人公: プレイヤー自身となる存在です。ハンターの中でも特に稀な「ローダー」と呼ばれ、優れた指揮能力を持ち、仲間たちの潜在能力を最大限に引き出すことができます。
ラビットさん（声 - 中上育美）: 青と白の布地をつなぎ合わせたような、ぬいぐるみのような外見の機械人形です。主人公のナビゲーターとして、「マスター」と呼びながら冒険をサポートしてくれます。

その他、個性豊かな多数のハンターたちが登場します。以下に、その一部を紹介します。

アーベル（声 - 細谷佳正）: パペル下層出身のハンター。かつて自身を導いた憧れの人物の意志を継ぎ、ハンターの道を選びました。面倒見が良く、仲間を大切にする温かい心の持ち主です。
ユニス（声 - 日笠陽子）: 要塞都市の警備を担うガーディアン部隊長の娘。剣術に優れ、強い正義感を抱いています。非常に真面目な性格ですが、時にそれが不器用さとして現れることもあります。
コンラッド（声 - 森久保祥太郎）: 女の子好きで賑やかな人物ですが、数多くのハンターを導いてきた経験豊富な戦術家です。普段はおどけた態度ですが、重要な局面では頼りになる存在です。
アリス（声 - 丹下桜）: 落ち着いた雰囲気を持つ少女で、実は有名なぬいぐるみデザイナーとして知られています。彼女の作品は非常に人気が高く、マニアの間では高額で取引されるほどです。
ヨミ（声 - 日高里菜）: 古風な言葉遣いが特徴の巫女です。見た目に反して貫禄がありますが、年齢に関する話題は避けた方が良いようです。いたずら好きで、本心が掴みにくい一面もあります。
レンゲ（声 - 生天目仁美）: 常に酒を持ち歩き、場所を選ばず飲むほどの酒好きです。色気がありますが、どこか駄目人間的な雰囲気も漂わせています。しかし、護身術として鉄扇術を極めた凄腕の武芸者でもあります。
ルネッタ（声 - 小澤亜李）: 魔女の一族の出身で、その中でも突出した潜在能力を持ちます。自由奔放で強い好奇心から、退屈を嫌い、いたずらを繰り返す手に負えない性格です。
ギンジ（声 - 八代拓）: ルネッタの一族に古くからの契約により仕える使命を持つ男性です。強面ですが、面倒見が良く、仁義を重んじる人物です。
ノエル（声 - 洲崎綾）: ドジで非常に鈍感ですが、純粋で心優しい少女です。エグリーズ運送会社の社長の愛娘であり、社員たちを家族のように大切に思っています。
クランプス（声 - 内山昂輝）: エグリーズ運送会社で働く切れ者です。幼い頃に社長に拾われ、家族として育てられた恩に報いるため、仕事を確実にこなします。
ハイネ（声 - 小倉唯）: 孤児として育った天才少女です。感情表現が苦手で苦労することもありますが、膨大な知識と高いIQを兼ね備えています。
エレナ（声 - 東山奈央）: 野性的な雰囲気と感情的な行動が目立つ少女です。その外見に似合わず、驚異的な身体能力を持ちます。気が利く優しい面もありますが、少し的外れな言動をすることも。
ディアナ（声 - 渡辺明乃）: 銃を使った狩りの達人で、多くの戦いを経験してきたベテランハンターです。邪魔されることを極端に嫌い、単独での行動を好みます。
スライン（声 - 柿原徹也）: マーケットを束ねるオネエ言葉を使うボスです。広い人脈と信用を築いていますが、怒るとマフィアすら静まり返るほど恐ろしい一面を持ちます。

また、ハンター以外にも、ハンターへの依頼を斡旋する酒場の女将「ロザリー」（声 - 内山夕実）、怪しげな仮面の商人「カウフマン」（声 - 豊永利行）、ハンターを訓練する教官「レヴォル」（声 - 山本祥太）、雑貨店の店主「シャルル」（声 - 山本希望）など、パペルの街を彩る住人たちが多数登場し、物語に関わっていきます。

『グラフィティスマッシュ』は、ユニークなバトルシステムと個性豊かなキャラクター、そして荒廃した世界の物語が魅力のタイトルでした。サービスは終了しましたが、多くのプレイヤーに記憶されている作品として記憶されています。

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