グランドスラム・ウランバートル2022

グランドスラム・ウランバートル2022：大会概要と注目点

グランドスラム・ウランバートル2022は、2022年6月24日から26日の3日間にわたり、モンゴルの首都ウランバートルで開催された柔道の国際大会です。国際柔道連盟（IJF）が主催するワールド柔道ツアーの一環として行われました。

モンゴルでのIJFワールド柔道ツアー開催は、2016年のグランプリ・ウランバートル以来6年ぶりとなり、また、今大会はグランプリ大会からグランドスラム大会へと格上げされたため、より注目を集めました。

大会結果

男子と女子の各階級で熱戦が繰り広げられ、多くのメダリストが誕生しました。（詳細な大会結果は割愛します）

各国メダル数

各国が獲得したメダル数も、その国の柔道レベルを測る上で重要な指標となります。（詳細なメダル数については割愛します）

ロシアとベラルーシの大会参加問題

今大会では、ロシアとベラルーシの選手の大会参加を巡って大きな議論が巻き起こりました。

IJFは、パリオリンピックに向けたポイント争いの開始となる今大会から、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で大会参加が中断されていたロシアとベラルーシの選手に対し、IJF名義による中立の立場での参加を認めました。

この決定は、31にも上る夏季オリンピック競技団体の中で、ロシア大統領のウラジミール・プーチンと長年に渡って友好関係を築いてきたマリウス・ビゼール率いるIJFのみが容認するという異例の事態となりました。

IJF会長のビゼールは、「柔道は教育のスポーツであり、政治的な干渉や、いかなる形の差別も常に避けるよう努力してきた」と、この決定について説明しました。

しかし、この決定に対しては強い批判も上がりました。ウクライナの元世界チャンピオンであるゲオルグリー・ザンタラヤは、ロシアの参加を認めるなら、自身が今まで獲得してきた世界チャンピオンやその他の称号を全て放棄すると語りました。

さらに、ウクライナ柔道連盟は、ロシアとベラルーシの選手による大会出場が認められる限り、ウクライナの選手はIJFワールド柔道ツアーへの参加を拒否することを明らかにしました。彼らは、軍やスポーツ省から給与を得ているロシアとベラルーシの選手は中立の立場たりえず、IOCもロシアとベラルーシの選手の除外を推奨しているにもかかわらず、彼らの大会参加を認めることは容認できないと主張しました。

ウクライナ柔道連盟は、今大会にIJF名義で出場したロシア選手のうち、11名がロシア軍に直接関連していると指摘しましたが、IJFは前言を繰り返してウクライナの要求を退けました。

この問題は、スポーツにおける政治的中立性、そして国際的な連帯という観点から、大きな波紋を広げました。

グランドスラム・ウランバートル2022は、スポーツの祭典であると同時に、国際情勢がスポーツ界に与える影響を改めて認識させる大会となりました。

参考

* Grand Slam Ulaanbaatar（外部サイト）

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