グルジア海軍

グルジア海軍の歴史と組織

グルジア海軍は、1991年の独立に伴い設立された海軍組織であり、その設立当初は海上戦力を持たない状態でした。ソビエト連邦の解体後、グルジアは旧ソ連の黒海艦隊からの兵力移譲を受けることができず、自力で海軍を構築しなければなりませんでした。1993年7月7日、グルジアは正式に海軍を設立することを宣言しますが、初期の段階では武装漁船という限られた資源しか持っていませんでした。

1996年頃からは、ウクライナ海軍の支援を受けて哨戒艇の訓練が始まり、海軍の能力向上が図られました。その後、アメリカ合衆国やトルコ、ギリシャといった諸国からの支援が得られ、特にアメリカからは2,700万ドルもの資金援助が行われました。この支援により、バトゥミの造船所が稼働し、さらに海軍アカデミーも設立され、次第に海軍は強化されていきます。

しかし、2008年に起こった南オセチア紛争において、グルジア海軍はロシア軍との戦闘に直面し、壊滅的な打撃を受けました。この紛争の結果、海軍の任務は大きく変更され、2009年には内務省の下にある沿岸警備隊に編入されることとなりました。こうして、独立当初から活動を続けてきたグルジア海軍の歴史は幕を閉じました。

組織構成

グルジア海軍の本部はポティに置かれており、主要な海軍基地も同地に存在していました。その他にも、バトゥミには別の海軍基地があり、これらの拠点が海軍活動に利用されていました。海軍には航空隊や対テロ特殊作戦部隊も配備され、さまざまな任務に対応できるように組織されていました。

装備と艦艇

グルジア海軍の艦艇は多岐にわたりましたが、具体的な一覧は「グルジア海軍艦艇一覧」で参照できます。沿岸警備隊の構成や活動も含め、海軍の装備は重要な要素でした。2011年6月時点での巡視艇には、ポルチャット型やDilos級、ズーク型、ドーントレス型、ポイント型などが含まれており、各艦艇がさまざまな任務に従事していました。また、高速艇や揚陸艇も所持しており、これにより海軍の柔軟な展開が可能となっていました。

その後、沿岸警備隊としての役割が強化され、海軍の機能は変化しましたが、その歴史における活動の中には、多国間協力の一環としての黒海海軍合同任務群（BLACKSEAFOR）への参加も含まれています。グルジア海軍の栄光の歴史は、国防に寄与し続けた数々の努力の積み重ねであり、今でもその影響は残っています。

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