グレゴリア・マクシミリアーネ・フォン・エスターライヒ

グレゴリア・マクシミリアーネ・フォン・エスターライヒ（1581年3月22日 - 1597年9月20日）は、オーストリア大公家の皇女でした。後の神聖ローマ皇帝フェルディナント2世の妹として生まれました。

生涯

グレゴリアは、内オーストリア大公カール2世と、その妻であるバイエルン公アルブレヒト5世の娘マリア・アンナの間に、8人兄弟の5女として誕生しました。両親は叔父と姪の関係でした。洗礼名は、代父母を務めた教皇グレゴリウス13世と、母方の叔母マクシミリアーナにちなんで名付けられました。

信心深い性格で知られ、兄弟姉妹の中でも特に母親から愛されて育ちました。グレゴリアを含む姉妹たちは、ハプスブルク家の特徴である突出した下唇が顕著に見られました。しかし、成長するにつれて背中が湾曲し、顔には痘痕が残るなど、容姿に変化が見られました。

1596年、アラゴン王国の海軍提督メンドーサが使節としてグラーツの宮廷を訪れました。彼は、スペインのアストゥリアス公フェリペ（後のフェリペ3世）の花嫁候補を選ぶため、グレゴリアと2人の妹、エレオノーレとマルガレーテの肖像画をスペインに持ち帰りました。その後まもなく、グレゴリアはフェリペとの婚約が決まりました。

王子は当初、3人の中で最も妹のマルガレーテの肖像画を気に入っていました。しかし、父王フェリペ2世は、3人の中で最年長であるグレゴリアと結婚するように命じたのです。

1597年9月17日、結婚の仲介役がグラーツの宮廷に到着しましたが、その時すでにグレゴリアは重い病に侵されていました。そして、その3日後の9月20日に、わずか16歳という若さで亡くなりました。彼女はゼッカウ修道院内の教会堂に埋葬されました。アストゥリアス公は、1599年にグレゴリアの妹で、彼が気に入っていたマルガレーテと結婚しました。

グレゴリアは若くしてその生涯を閉じましたが、スペイン王室との繋がりを通じて、歴史に名を残しました。

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