グレゴリー・クーペ

グレゴリー・クペ（Grégory Coupet, 1972年12月31日 - ）は、フランス、ル・ピュイ＝アン＝ヴレ出身の元プロサッカー選手です。現役時代は主にゴールキーパーとして活躍しました。

クラブキャリア

ASサンテティエンヌ

父親もプロのゴールキーパーだった影響を受け、地元のクラブでサッカーを始め、その後ASサンテティエンヌの下部組織へ。1994年3月26日にトップチームデビューを果たし、3シーズンでリーグ・アン88試合に出場しました。

オリンピック・リヨン

1997年1月、ライバルであるオリンピック・リヨンへ移籍。当初は控えGKでしたが、2001-02シーズンにレギュラーの座を獲得。リーグ戦全34試合にフル出場し、驚異的な失点率でクラブ史上初のリーグ優勝に大きく貢献しました。このシーズンのUEFAチャンピオンズリーグ、FCバルセロナ戦では、バックパスのミスをヘディングで防いだり、リバウドの決定的なヘディングシュートを横っ跳びでセーブするなど、伝説的なプレーを連発しました。2001-02シーズンから2007-08シーズンまで、リーグ7連覇を経験。2002-03シーズンから2005-06シーズンにかけては、4シーズン連続でリーグ最優秀ゴールキーパー賞を受賞しました。

2007年8月、トレーニング中に左膝靭帯を断裂する重傷を負い、長期離脱を余儀なくされましたが、2008年1月に復帰。しかし、シーズン終了後に契約満了で退団。11シーズンに渡り、リヨンの黄金時代を支え続けました。

アトレティコ・マドリード

2008年7月、スペインのアトレティコ・マドリードへ移籍。しかし、レギュラーポジションを獲得するには至らず、1シーズンで退団となりました。

パリ・サンジェルマンFC

2009年6月、パリ・サンジェルマンFCへ移籍し、母国復帰。しかし、2009年11月の試合で左足首を骨折する重傷を負い、再び長期離脱。2010-11シーズンは控えGKとして過ごし、シーズン終了後に現役引退を発表しました。

代表キャリア

2001年、FIFAコンフェデレーションズカップのオーストラリア戦でフランス代表デビュー。2002 FIFAワールドカップのメンバーにも選出されましたが、ファビアン・バルテズの控えでした。2003年のFIFAコンフェデレーションズカップでは、正GKとして優勝に貢献。準決勝のトルコ戦前に、リヨン時代のチームメイトであったマルク＝ヴィヴィアン・フォエの訃報に接し、悲しみに暮れる姿が報道されました。

2006 FIFAワールドカップでは、事前の世論調査で高い支持を得ていましたが、当時の監督の意向により、バルテズが正GKを務めました。この采配を巡っては、監督批判や議論が巻き起こりました。EURO2008では正GKとして出場しましたが、チームはグループリーグで敗退。

2010 FIFAワールドカップのメンバーには選出されず、2010年7月に代表引退を表明しました。

プレースタイルと評価

卓越した反射神経と安定したセービングで、長年に渡りトップレベルで活躍しました。特にオリンピック・リヨンでは、数々のタイトル獲得に貢献し、クラブの黄金時代を支えた象徴的な選手として知られています。元リヨン、フランス代表監督のジャック・サンティニは、クペを「トレーニングの段階からチームに影響を与える人格者」と評しています。

タイトル

オリンピック・リヨン

リーグ・アン (7): 2001-02, 2002-03, 2003-04, 2004-05, 2005-06, 2006-07, 2007-08
トロフェ・デ・シャンピオン (5): 2003, 2004, 2005, 2007, 2008
クープ・ドゥ・ラ・リーグ (1): 2001
クープ・ドゥ・フランス (1): 2007-08
ピース・カップ (1): 2007

フランス代表

FIFAコンフェデレーションズカップ (2): 2001, 2003

個人

* リーグ・アン 最優秀ゴールキーパー賞 (4): 2002-03, 2003-04, 2004-05, 2005-06

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