グレゴール・ブラウン

グレゴール・ブラウン（Gregor Braun、1955年12月31日 - ）は、ドイツ（旧西ドイツ）のノイシュタット・アン・デア・ヴァインシュトラーセ出身の元自転車競技選手であり、トラックレースとロードレースの両方で目覚ましい活躍を見せました。

初期の成功

ブラウンは、1973年に西ドイツ選手権のジュニア部門個人追い抜きで優勝し、その才能を開花させました。1975年には、トラックレース世界選手権のアマチュア団体追い抜きで、ギュンター・シューマッハー、ペーター・フォンホフ、ハンス・ルッツと共に金メダルを獲得し、世界にその名を知らしめました。同年、西ドイツ選手権のアマチュア個人追い抜きでも優勝し、国内での地位を確立しました。

オリンピックでの輝き

1976年のモントリオールオリンピックは、ブラウンにとって最高の舞台となりました。個人追い抜きで見事金メダルを獲得し、さらに団体追い抜きでもシューマッハー、フォンホフ、ルッツと共に優勝し、2つの金メダルを獲得する快挙を達成しました。この活躍により、ブラウンは一躍国民的英雄となりました。

プロとしての成功

1977年にプロに転向したブラウンは、トラックレース世界選手権のプロ個人追い抜きで優勝し、プロの世界でもその実力を証明しました。1978年にも同大会で優勝し、連覇を達成。また、同年には西ドイツ選手権の個人ロードレースでも優勝し、トラックとロードの両方で才能を発揮しました。さらに、ミュンヘン6日間レースと欧州選手権6日間レースでもパトリック・セルキュとペアを組んで優勝し、その名を轟かせました。

6日間レースでの活躍

ブラウンは、6日間レースでも数多くの勝利を挙げています。1979年にはフランクフルト6日間レースでレネ・パイネンと、ケルン6日間レースでパトリック・セルキュとそれぞれペアを組んで優勝。その後も、ベルリン、ブレーメン、フランクフルトなどの主要な6日間レースで優勝を重ね、6日間レースのスター選手としての地位を確立しました。

ロードレースでの実績

ブラウンは、ロードレースでも数々の実績を残しています。1979年にはツール・ダンドル＝エ＝ロワールで総合優勝、1980年にはドイツ・ツアーで総合優勝を果たしました。また、ジロ・ディ・サルデーニャでも2度総合優勝（1980年、1983年）を飾っています。さらに、ティレーノ〜アドリアティコでは区間優勝も経験しています。

晩年と引退

1982年には、クールネ〜ブリュッセル〜クールネで優勝。パリ〜ルーベとアムステルゴールドレースでは3位に入賞するなど、ロードレースでも存在感を示しました。1985年には、トラックレース世界選手権のプロ個人追い抜きで3位に入賞。1989年に引退するまで、トップレベルの選手として活躍し続けました。

グレゴール・ブラウンは、トラックとロードの両方で数々のタイトルを獲得した、ドイツ自転車競技界のレジェンドとして、その名を永遠に刻んでいます。

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