グレッグ・オールマン

グレッグ・オールマン：サザンロックの魂

グレゴリー・ルノワール・オールマン（1947年12月8日 - 2017年5月27日）は、アメリカを代表するミュージシャンであり、サザンロックの雄、オールマン・ブラザーズ・バンドのボーカリスト兼オルガン奏者として知られています。兄であるデュアン・オールマンも同バンドのギタリストとして活躍しました。

その歌声は、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」で70位にランクインするなど、高く評価されています。

生い立ちと音楽への目覚め

1947年、テネシー州ナッシュビルで生まれたグレッグは、幼少期にフロリダ州へ移住。1959年、ナッシュビルの祖父母宅滞在中に隣家から聞こえてくるギターの音色に魅了され、ギターを購入します。ギターを始めたのは兄デュアンよりも先で、当時グレッグは学業優秀、デュアンはバイクに夢中という対照的な兄弟でした。グレッグはアルバイトでギターを購入したと言われています。後に偉大なギタリストとなる兄にギターを教えたのは、弟のグレッグでした。

兄弟はオーティス・レディングやB.B.キングなどの黒人R&Bに傾倒し、1961年には地元のバンドで演奏を始めます。

バンド活動と苦難

1965年、グレッグの高校卒業を機に「オールマンズ・ジョイズ」を結成し、南部を中心にツアーを行います。その後「アワーグラス」を結成し、リバティ・レコードとアルバム契約を結びますが、レコード会社の意向により、ブルースやR&Bといった彼らの持ち味を発揮することができませんでした。3枚目のアルバムでようやく彼らの音楽性が発揮されたものの、レコード会社は発売を拒否。「アワーグラス」は解散してしまいます。

故郷に戻ったグレッグは、ソロシンガーとしての才能を見出され、レコード会社からソロデビューの誘いを受けますが、うまくいきませんでした。

オールマン・ブラザーズ・バンドの結成と成功

1969年、兄デュアンが結成したバンドに、最後にグレッグが加わる形でオールマン・ブラザーズ・バンドが誕生します。ツインリードギター、オルガン、2つのドラムスが絡み合う独特のサウンドで、サザンロックというジャンルを確立しました。

1971年にデュアンが事故死した後も、バンドは解散と再結成を繰り返し、グレッグは2014年まで活動を続けました。

ソロ活動

1973年、初のソロアルバム『レイド・バック』を発表。「青春の日々（These Days）」や「ウィル・ザ・サークル・ビー・アンブロークン」などのカバーを収録し、オールマン・ブラザーズ・バンドの楽曲「ミッドナイト・ライダー」「プリーズ・コール・ホーム」を再レコーディングしています。

晩年と死

現役ミュージシャンとして活動を続けたグレッグでしたが、2017年4月に長期静養を発表。同年5月27日、肝臓ガンの合併症により69歳で亡くなりました。

生前にはC型肝炎や肝腫瘍といった病気を患い、肝臓移植も経験しています。

日本との関わり

グレッグ・オールマンは、1977年と1998年に日本公演を行っています。

音楽的遺産

グレッグ・オールマンは、その独特な歌声とオルガンプレイで、サザンロックの発展に大きく貢献しました。彼の音楽は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

Official website

もう一度検索