グレムリン (映画)

映画『グレムリン』の詳細解説

あらすじ

発明家のランダル・ペルツァーは、クリスマスプレゼントを探してチャイナタウンの骨董店で不思議な生き物「モグワイ」を見つけます。店主は売るのを拒否しますが、孫の計らいでランダルはモグワイを家に連れて帰ります。モグワイは「ギズモ」と名付けられ、息子のビリーにプレゼントされます。

ランダルは、モグワイを飼う上で「3つの約束」を守るようにビリーに言い聞かせます。
1. 光に当てない
2. 水に濡らさない
3. 真夜中（12時過ぎ）に食べ物を与えない

しかし、ひょんなことからこれらの約束は破られてしまい、ギズモから分裂した凶暴なグレムリンたちが街を襲い始めます。ビリーと恋人のケイトは、グレムリンたちと戦い、街を救おうと奮闘します。

主要登場人物

ビリー・ペルツァー: 銀行員の青年。心優しい性格だが、少し頼りない一面も。グレムリンとの戦いに巻き込まれる。
ケイト・ベリンジャー: ビリーの同僚であり恋人。しっかり者で、グレムリンに対しても果敢に立ち向かう。
ランダル・ペルツァー: ビリーの父で発明家。少しドジなところがあるが、家族を愛している。モグワイを持ち帰った張本人。
リン・ペルツァー: ビリーの母。温厚な性格で、家族を支える。グレムリンに対しては勇敢に戦う。
ギズモ: モグワイの一種。愛らしく穏やかな性格。他のモグワイと違い、グレムリンに変身しなかった。
ストライプ: ギズモから分裂したモグワイの一匹で、グレムリンたちのリーダー。凶暴で知能も高い。

キングストン・フォールズの住人

この物語の舞台となるキングストン・フォールズの住人たちも、グレムリンの騒動に巻き込まれます。

ルビー・ディーグル: 不動産屋のオーナー。町の人々から恐れられている。グレムリンに襲われ、悲惨な最期を遂げる。
マレー・フッターマン: ビリーの隣人で農夫。グレムリンの存在を信じている。
ロイ・ハンソン先生: 小学校の理科教師。モグワイを研究しようとしたことが、グレムリン誕生のきっかけとなる。

モグワイとグレムリン

モグワイは、遠い惑星から来た生物で、非常に知能が高く、愛らしい姿をしています。しかし、以下の3つのルールを守らないと、凶暴なグレムリンに変身してしまいます。

光に当ててはいけない: 特に太陽光は危険で、死んでしまうこともあります。
水をかけたり、濡らしてはいけない: 細胞分裂を起こし、急激に増殖します。
真夜中（12時過ぎ）に食べ物を与えてはいけない: 凶暴なグレムリンに変身してしまいます。

グレムリンは、モグワイが変身した姿で、身長70cm程度に巨大化し、知能は低下するものの、非常に凶暴で悪質な性格になります。

物語の結末

ビリーとケイトは、グレムリンたちと戦い、最終的にリーダーのストライプを倒すことに成功します。街には平和が戻り、ギズモは元の持ち主である骨董店の店主の元へ帰って行きます。この一件を通して、ビリーは「約束」の大切さを学びました。

映画の背景

この映画は、スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務め、当時大学生だったクリス・コロンバスの脚本に惚れ込んで映画化されました。公開当時、日米経済摩擦が問題になっていたことから、グレムリンは「集団で危害を加える日本人」をイメージしたという説も噂されましたが、あくまで噂の域を出ません。

映画に登場するクラシック映画

作中には、『素晴らしき哉、人生!』、『スピード王』、『ボディ・スナッチャー/恐怖の街|ボディ・スナッチャー_恐怖の街』、『白雪姫』など、様々なクラシック映画が登場します。これは、映画の舞台が田舎町であることと、クリスマスという季節感を演出する意図があったと考えられます。

受賞歴

1984年度 第12回サターンホラー映画賞 受賞

リブート企画について

2013年にはリブート企画が発表されましたが、2023年現在、続報はありません。

備考

ジョージ・ガイプのノベライズ版では、グレムリンは宇宙から来た存在という設定になっています。
タイトルバックの広場の映像は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と同じセットが使われています。
映画の予算は1100万ドルと、当時としては低予算でした。

この映画は、コミカルな要素とホラー要素を組み合わせた、ユニークな作品として、多くの人に愛され続けています。

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