グレン・ライス

グレン・ライス：伝説的シューターの軌跡

グレン・アンソニー・ライス・シニア（Glen Anthony Rice Sr.、1967年5月28日生まれ）は、アメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手です。アーカンソー州ジャクソンビルで生まれ、身長203cm、体重100kgという恵まれた体格を活かし、スモールフォワードとして活躍しました。特に1990年代を代表する3ポイントシューターとして知られ、その素早いリリースと正確無比なシュートで多くのファンを魅了しました。

大学時代とNBAドラフト

ミシガン大学に進学したライスは、その才能を開花させ、1989年のNBAドラフトにおいて、当時新興チームであったマイアミ・ヒートから1巡目4位という高評価で指名を受けました。この指名は、彼のプロキャリアにおける輝かしいスタートを予感させるものでした。

マイアミ・ヒートでの躍進

ルーキーシーズンから平均13.6得点を記録したライスは、着実に成長を続け、その後は平均20得点近くをあげるエースへと成長しました。1995年4月15日には、シャキール・オニール擁するオーランド・マジックとの試合で、自身最多となる56得点を叩き出し、ヒートの1試合最高得点記録を更新。この記録は、1994-95シーズンのNBAにおける1試合最高得点記録ともなりました。

シャーロット・ホーネッツでの活躍とオールスターMVP

1995-96シーズン直前、ライスはマット・ガイガーとのトレードでシャーロット・ホーネッツへ移籍。ここでも彼は中心選手として活躍し、1996-97年のオールスターゲームでは、25分の出場で26得点を記録し、見事MVPに輝きました。この活躍は、彼がNBAを代表する選手の一人であることを改めて証明するものでした。

ロサンゼルス・レイカーズでの優勝

1998年、ライスはJ・R・リードと共に、エディー・ジョーンズ、エルデン・キャンベルとのトレードでロサンゼルス・レイカーズへ移籍。シャキール・オニール、コービー・ブライアントという二人のスーパースターと共にプレーした彼は、チームの3番目のスコアラーとして、2000年のNBAファイナルでインディアナ・ペイサーズを破り、見事優勝を経験しました。

その後のキャリアと引退

レイカーズでの優勝後、ライスはニューヨーク・ニックス、ヒューストン・ロケッツ、ロサンゼルス・クリッパーズと渡り歩きましたが、膝の怪我に悩まされ、惜しまれつつも引退を決意しました。

輝かしい記録と受賞歴

15年間のプロキャリアにおいて、ライスは通算1000試合に出場し、1万8336得点、平均18.3得点、平均4.4リバウンド、3ポイント成功数1559本、3ポイント成功率.400という素晴らしい記録を残しました。また、プレーオフ通算55試合に出場し平均16.1得点、オールスターゲームでは平均16.3得点を記録しています。

主な受賞歴:

1997年 オールスターMVP
1997年 オールNBAセカンドチーム
1998年 オールNBAサードチーム
1990年 オールルーキーセカンドチーム
1995年 スリーポイントコンテスト優勝
1997年 スリーポイント成功率1位

グレン・ライスは、その卓越したシュート力と得点能力で、多くのファンを魅了し、NBAの歴史に名を刻んだ偉大な選手の一人です。

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