グロブスター

グロブスターとは？

グロブスター（Globster）とは、海岸に漂着する正体不明の海洋生物の死骸や肉塊を指す言葉です。この語の由来は「グロテスク・ブロブ・モンスター」の略称であり、混沌とした形状を持つ物体を指しています。他にもブロブ（blob）とも呼ばれ、不定形の物体を示すのに使われています。

概要

この言葉は1962年、アメリカの動物学者アイヴァン・サンダーソン（Ivan T. Sanderson）によって提唱されました。彼は「何らかの生物の死骸や体組織の一部である可能性があるが、その正確な識別ができない漂着物」を指す際に、この用語を使用しました。今までに発見されたグロブスターの例としては、大型魚や海棲哺乳類の死骸、肉の残った骨格、あるいは巨大な組織片などがあり、様々な形態のものが報告されています。

グロブスターは世界中に存在し、日本の海岸でも21世紀以降に複数の例が確認されています。中には、特徴的な組織がかろうじて残存しているものもあり、正体が明らかになることがありますが、その場合、既にグロブスターとは見なされなくなります。これまでに識別された正体としては、サメ、クジラ、大型イカ、深海魚などが含まれます。

提唱者の背景

アイヴァン・サンダーソンは未確認動物や超自然現象の研究に興味を持つ学者であり、グロブスターの提唱もその研究の一環として行われました。彼はまた「オーパーツ」「ファフロツキーズ」という用語も考案しています。これらの用語は、当時の科学界においても注目を集めました。

グロブスターの発見

歴史的に見ても、多くのグロブスターが発見されています。特に有名なものとして以下の例があります：

• - St. Augustine Monster（1896年）
• - Tasmanian Globster（1960年）
• - New Zealand Globster（1968年）
• - Bermuda Blob（1988年）
• - Hebrides Blob（1990年）
• - Four Mile Globster（1997年）
• - Newfoundland Blob（2001年）
• - Chilean Blob（2003年）

これらのケースは、いずれも浜辺で発見され、それぞれが大きな話題となりました。

グロブスターと地震

さらに興味深い点として、グロブスターは時折大地震の前兆とされることもあります。海底プレートの動きによって高周波が発生し、その影響でクジラなどの生物の方向感覚が乱れる可能性があるとされます。その結果、方向を見失った生物が漂着し、グロブスターとして発見されるという考え方です。

結論

総じて、グロブスターはその神秘的な存在から、多くの人々を魅了しています。正体不明の漂着物が持つ不気味さと、科学的な探求心を刺激する要素が相まって、今後もこのテーマは注目され続けることでしょう。

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