グローリアス (空母)

HMS グローリアス (HMS Glorious, 77)

HMS グローリアスは、イギリス海軍が使用した軍艦で、第一次世界大戦と第二次世界大戦の両方で活躍しました。この艦船は、名誉や栄光を象徴する名前を持つことからも、その存在感が窺えます。

艦の概要

グローリアスは大型巡洋艦として建造され、姉妹艦としてカレイジャス（HMS Courageous, 50）および準同型艦のフューリアス（HMS Furious, 47）があります。元々はバルト海上陸作戦のための艦船として設計され、第一次世界大戦中は第一巡洋艦戦隊に属し、第二次ヘルゴラント・バイト海戦に参加しました。

ワシントン海軍軍縮条約が締結された後、同艦は航空母艦へと改造されました。第二次世界大戦が勃発し、グローリアスは地中海艦隊に配属されました。1940年4月にはノルウェーの戦いに従事し、周辺海域での作戦に参加しました。しかし、6月8日にノルウェー沖での戦闘で、ドイツの戦艦に遭遇し、撃沈されました。

建造経緯

グローリアスは1915年5月に建造が始まり、1917年1月に海軍に就役しました。しかし、本来の用途であるバルト海上陸作戦は中止されたため、第一次世界大戦の後、軍縮に伴い航空母艦に改造されました。この改造により、グローリアスは新たな役割を担うことになりました。

その設計は巡洋艦時代の特徴を持ち、航空機を搭載するための滑走台を装備していました。また、気球を繋留するための設備も整っていました。搭載機の数は時期によって変化し、1940年4月には29機、6月には18機が搭載されていました。

艦歴の詳細

グローリアスは1917年から1940年までの間に数多くの任務をこなし、多くの戦闘に参加しました。第一次世界大戦中は、連合国側としての戦闘に参加し、その後もイギリス海軍の砲術学校や予備艦隊での任務を経て、空母に改造されました。

第二次世界大戦の勃発時には、地中海艦隊に所属し、イギリスがノルウェーに進攻する際には重要な役割を担いました。しかし、ノルウェー沖での作戦中、ドイツ海軍の艦隊に遭遇し、艦隊と共に撃沈されてしまいました。

グローリアスの沈没は、イギリス海軍の航空母艦運用にとって大きな損失となりました。その結果、イギリスの航空母艦は5隻に減少し、戦局に厳しい影響を及ぼしました。

結論

HMS グローリアスは、その栄光ある歴史と共に、戦争の激しい波の中で重要な役割を果たしました。その艦歴は、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて多くの教訓を残しています。艦艇の存在は海軍力の象徴であり、艦船そのものが歴史の一部として語り継がれるべきです。

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