ケイデン・ネヴィル

プロフィールとキャリアの始まり

オーストラリア東海岸のマンリーで誕生したケイデン・ネヴィルは、1988年 11月9日生まれのプロラグビー選手です。グラウンド上では主にロック（LO）のポジションを務め、その役割にふさわしい恵まれた体格、具体的には身長202cm、体重123kgを誇ります。選手間の愛称は「キッド」。彼のラグビーキャリアは、オーストラリア国内のクラブチームや教育機関で基礎を築くことから始まりました。メルボルン・ライジングやブリスベンシティーといったチームでプレー経験を積み、プロフェッショナルとしての道を歩み始めます。

スーパーラグビーでの経験

オーストラリア国内でのプレーを経て、ネヴィル選手は南半球の主要プロリーグであるスーパーラグビーの舞台へと進出しました。彼はまず、メルボルンを拠点とするレベルズの一員となりました。ロックは、セットプレー、特にラインアウトでのボールの確保や、スクラムにおける推進力の源となる極めて重要なポジションです。ネヴィル選手の長身とパワーは、レベルズのセットプレーの安定に大きく貢献しました。スーパーラグビーでのプレーは、彼に世界トップレベルの選手たちと競い合う貴重な経験をもたらし、自身のスキルセットと戦術理解を深める機会となりました。
レベルズで経験を積んだ後、彼はクイーンズランド州を本拠地とするレッズへと移籍します。レッズでもロックとして中心的な役割を担い、スーパーラグビーにおけるキャリアをさらに充実させました。これらのチームで培った経験は、彼が後にオーストラリア代表候補に選ばれるなど、国内外でその実力が認められる基盤となりました。

日本でのプレー

2017年、ケイデン・ネヴィル選手は新たな挑戦の場として日本のラグビーリーグを選びました。彼は、当時のジャパンラグビートップリーグに所属していた豊田自動織機シャトルズ（現在はジャパンラグビーリーグワンの豊田自動織機シャトルズ愛知として活動）へ移籍することを発表しました。海外のトップレベルで活躍する選手が日本のリーグに加入することは、リーグ全体の質の向上に大きく寄与しており、ネヴィル選手の加入も注目を集めました。
豊田自動織機シャトルズでのデビューは、2017年 8月18日に行われたトップリーグの開幕戦、近鉄ライナーズ戦でした。この試合で彼は先発メンバーとして出場し、日本のラグビーファンにそのプレーを初めて披露しました。日本のチームでは、その体格と経験を活かし、セットプレーの要として、またオープンプレーでの激しいコンタクトでチームを支えました。日本のラグビー環境に適応しながら、シャトルズの戦力として貢献しましたが、2020年にチームを退団することとなります。

ブランビーズへの帰還と現在

豊田自動織機シャトルズを退団した後、ネヴィル選手は再びスーパーラグビーの舞台へと戻ることを決断しました。2020年、彼はオーストラリアの首都キャンベラを拠点とする強豪、ブランビーズに加入しました。ブランビーズは、スーパーラグビーにおいて常に優勝争いに絡む実力のあるチームであり、彼の復帰はチームにとって大きな戦力強化となりました。
ブランビーズに加入して以来、ネヴィル選手はチームの中心的なロックとして活躍を続けています。スーパーラグビーが「スーパーラグビー・パシフィック」として再編された後も、彼はその経験とリーダーシップを発揮し、チームのセットプレーを安定させ、フォワードパックを牽引しています。ロックとしての堅実なプレーに加え、パワフルなボールキャリーや正確なタックルで攻守にわたって貢献しており、ブランビーズがリーグ上位で戦う上で欠かせない存在となっています。オーストラリア代表候補に選ばれた実績を持つ彼の存在は、チーム全体に良い影響を与えています。現在もブランビーズでプレーを続けており、ベテラン選手としてチームを支えています。

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