ケツノポリス

ケツメイシの原点『ケツノポリス』

『ケツノポリス』は、日本のヒップホップグループ、ケツメイシがインディーズ時代にリリースした最初で最後のアルバムです。この作品は、後のメジャーでの活躍を予感させる、彼らの初期の音楽性が凝縮された一枚となっています。アルバム全体を彩る白のイメージは、彼らの音楽に対する純粋な情熱を表しているかのようです。

収録内容

アルバムは、インスト曲の「intro」で幕を開け、ライブでの定番曲「こっちおいで」へと続きます。この曲は、ケツメイシの初期を代表する楽曲の一つで、インディーズ1stシングルとしてもリリースされました。また、GAZOO.comのCMソングにも起用され、多くの人に親しまれました。

「CLUBへ」は、ライブでの盛り上がりが想像できるようなアップテンポなナンバー。続く「もっと」は、インディーズ2ndシングル「新生活」のカップリング曲であり、後にベストアルバムにも収録されています。

「力 mix」はインスト曲で、続く「ビールボーイ」は、ミュージックビデオも制作された人気曲。しかし、Ryoはこの曲について「こんな曲（ビールを主体とした曲）作らなければよかった」と後年に語っています。この曲もベストアルバムに収録されています。

失恋をテーマにした「雨」や、インディーズ1stシングル「こっちおいで」のカップリング曲「L/S」とは少し異なる曲調の「S/S」も収録。これらの楽曲は、ケツメイシの音楽性の幅広さを感じさせます。

アルバム後半では、「ポエムンベース」というインスト曲を挟み、旅をテーマにした「旅」、そして「夕日」と続きます。これらの曲もベストアルバムに収録されています。男らしさを歌った「男男（おとこマン）」や、アウトロとなるインスト曲「outro」を経て、アルバムはクライマックスへと向かいます。

最後の曲は「CLUBへ～熱帯夜 mix～」。この曲は、ケツメイシが主催していたイベント「熱帯夜」をテーマにしたもので、「熱帯夜CREW」が参加しています。このイベントは、1996年から1999年まで東京多摩市聖蹟桜ヶ丘駅近くのクラブ「CLUB MOUTH」で開催されていました。

参加ミュージシャン

『ケツノポリス』には、ケツメイシのメンバー以外にも多くのミュージシャンが参加しています。プロデュースはケツメイシとyanagimanが担当し、サウンドプロデュースはyanagimanが中心となって行われました。Ryojiはギター、プロデュース、サウンドプロデュース、リミックスで参加し、Ryoと大蔵もプロデュースで参加。DJ KOHNO|DJ_KOHNOはスクラッチで参加しています。

yanagimanは、プロデュース、アレンジ、サウンドプロデュース、作曲、リミックスと多岐にわたり貢献し、森俊也もプロデュースとサウンドプロデュースを担当。その他、YOICHIRO KITA（トランペット）、TAISEI AOKI（トロンボーン）、木下伸市（津軽三味線）、田中義人（MONDO GROSSO）（ギター）など、多くのミュージシャンが参加しています。

特筆すべきは、「熱帯夜CREW」の参加です。このグループは、現在ヒップホップユニット「KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'S」として活動する鎮座DOPENESSとカトマイラからなります。彼らの参加は、ケツメイシの音楽性をより豊かなものにしています。

まとめ

『ケツノポリス』は、ケツメイシのインディーズ時代の集大成であり、彼らの音楽のルーツを知る上で欠かせない作品です。インディーズながらも、その音楽性の高さ、楽曲のクオリティ、そして参加ミュージシャンの豪華さからも、このアルバムが単なるインディーズ作品ではないことがわかります。ケツメイシファンはもちろん、日本のヒップホップシーンに興味のある方にもぜひ聴いていただきたい一枚です。

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