ケニア (軽巡洋艦)

HMS ケニア (C14) について

HMS ケニアは、イギリス海軍が建造したフィジー級軽巡洋艦の一隻です。艦名は当時イギリスの植民地であったケニアにちなんで命名されました。この艦は、その特異な経歴と外観から、「ピンクレディ」という愛称で広く知られています。

建造と初期

ケニアは1938年6月18日に起工され、1939年8月18日に進水、1940年9月27日に竣工しました。竣工後まもなく第二次世界大戦に投入され、数々の重要な作戦に参加することになります。

第二次世界大戦での活躍

1941年5月、ケニアはドイツ戦艦「ビスマルク」追撃戦に参加し、その後も数々の作戦に携わりました。

アーチェリー作戦
ハルバード作戦
ハープーン作戦
ペデスタル作戦

これらの作戦は、地中海における重要な輸送路の確保や敵戦力の撃破を目的としたものでした。

1941年6月3日には、軽巡洋艦「オーロラ」と共にデービス海峡でドイツの補給船「Belchen」を撃沈する戦果を挙げました。しかし、ペデスタル作戦に参加中の1942年7月12日には、イタリア潜水艦「アラジ」による雷撃を受け損傷。修理のため一時戦列を離れることになります。

1942年12月に戦列に復帰したケニアは、1944年には東洋艦隊の第4巡洋艦戦隊に編入され、アジア方面での作戦に従事しました。1945年にはアラカン上陸作戦の支援などを行い、太平洋戦域での終戦を迎えました。

戦後

第二次世界大戦終結後、ケニアは修理を受け、西インド諸島の第8巡洋艦戦隊に編入されました。1947年までこの任務に従事した後、一旦予備役となりました。しかし、朝鮮戦争勃発により再就役し、再び戦列に加わりました。その後、1962年に売却され、スクラップとしてその生涯を終えました。

特徴的な塗装

ケニアは、マウントバッテンピンクという独特の塗装が施されていた時期があり、その外観から「ピンクレディ」という愛称で親しまれていました。このピンク色の塗装は、主に迷彩効果を狙ったものとされていますが、その珍しさから多くの人々の記憶に残っています。

まとめ

HMSケニアは、第二次世界大戦から朝鮮戦争にかけて、数多くの戦いを経験したイギリス海軍の重要な一艦でした。その特異な塗装と愛称、そして数々の作戦での活躍は、今もなお多くの人々に語り継がれています。

脚注

[参考文献]
M. J. Whitley, Cruisers of World War Two: an International Encyclopedia, Naval Institute Press, 2000, ISBN 1-55750-141-6
Martin Brice, Axis Blockade Runners of World War II, B. T. Bastsford, 1981, ISBN 0-7134-2686-1

[外部リンク]
WWII cruisers
HMS Kenya at Uboat.net
Images of the Fiji class
http://www.naval-history.net/xGM-Chrono-06CL-Kenya.htm
* http://www.combinedops.com/vaagso.htm

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