ケニー・ダルグリッシュ

サー・ケネス・マシソン・ダルグリッシュのプロフィール

サー・ケネス・マシソン・ダルグリッシュ（Sir Kenneth Mathieson Dalglish）は、1951年3月4日にスコットランドで生まれたサッカー選手および指導者です。彼は1970年代から1980年代にかけて、セルティックとリヴァプールという二つの有名クラブでその名を馳せました。ダルグリッシュは、イングランドとスコットランドの両リーグで100ゴールを達成した最初の選手であり、1983年にはバロンドールの投票で第2位になるなど、そのプレースタイルは多くのファンに影響を与えました。

クラブキャリアの始まり

ダルグリッシュはプロテスタントの家庭に生まれ、アイブロックス・スタジアムの近くで育ちました。幼少期からレンジャーズのファンでありましたが、レンジャーズからのスカウトはなく、様々なクラブでのトライアルにも失敗しました。その結果、彼はレンジャーズのライバル、セルティックに入団することになりました。1967年にセミプロ契約を結び、1969年にプロデビューを果たしました。1971-72シーズンからは試合に定期的に出場し、レギュラー選手に成長しました。

リヴァプールでの成功

1977年、ダルグリッシュは当時のイングランドサッカー界で最高額の440,000ポンドでリヴァプールに移籍します。この移籍は彼のキャリアでの転機となり、クラブでの成功を確かなものにしました。リヴァプールでは515試合に出場し、172ゴールを記録。彼は2度の得点王に輝き、7回のリーグ優勝、そして3回のチャンピオンズカップ優勝に貢献しました。特に1978年のチャンピオンズカップ決勝でのゴールは、多くのサポーターの記憶に残る名シーンとなりました。ダルグリッシュは「キング・ケニー」という愛称で親しまれ、リヴァプールのサポータにとってのヒーローとして存在していました。

代表としての活躍

スコットランド代表として、ダルグリッシュは1971年から1986年までプレーしました。彼は102キャップと30ゴールという素晴らしい成績を記録し、代表チームの中でもその活躍は特筆されます。1974年から1982年にかけて行われた3回のワールドカップには全て出場し、特に1978年と1982年の大会ではゴールを決めています。

監督キャリア

1985年、リヴァプールの監督に就任したダルグリッシュは、選手と監督の両方の立場で成功を収めます。彼は1985-86シーズンにリヴァプールをリーグとFAカップの二冠に導きました。その後、ブラックバーン・ローヴァーズやニューカッスルでも監督を務めましたが、特にブラックバーンでは81年ぶりとなるリーグ優勝を達成しました。後にリヴァプールに復帰し、新たな試練が待ち受けていました。

復帰と栄誉

2011年1月にリヴァプールの監督に復帰したダルグリッシュは、チームを立て直し6位に押し上げましたが、リーグ戦では期待に応えられず2012年に解任されました。しかし、彼の功績は現役時代だけでなく、監督としても高く評価されています。2017年には彼の名前にちなんで、リヴァプールのアンフィールドにあるスタンドが「サー・ケニー・ダルグリッシュ・スタンド」と改称され、その貢献が永久に記憶されることとなりました。

ダルグリッシュのサッカーキャリアは、選手、監督としての成功と、多くのタイトルに彩られており、サッカー界における彼の影響は計り知れません。

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