ケビン・グリーン

ケビン・グリーン：NFL史に輝く名ラインバッカー

ケビン・グリーン（Kevin Darwin Greene）は、1962年7月31日にニューヨーク州スケネクタディで生まれ、2020年12月21日に惜しまれつつこの世を去った、アメリカンフットボール界の偉大な選手であり、指導者でした。彼の15年間にわたるNFLでのキャリアは、ディフェンシブエンドおよびラインバッカーとして、ロサンゼルス・ラムズ、ピッツバーグ・スティーラーズなど4つのチームで輝かしい足跡を残しました。

NFLでの輝かしいキャリア

ロサンゼルス・ラムズ時代

USFLのチームからのドラフト指名を経て、1985年のNFLドラフトで5巡目全体113番目という順位でラムズに入団。最初の3年間はニッケルディフェンスのレフトディフェンシブエンドとしてプレーし、1986年と1987年にはチーム2位のサック数を記録しました。1988年には、5ラインバッカー・ディフェンスへの変更に伴い、アウトサイドラインバッカーに転向。この転向が彼の才能を開花させ、シーズン終盤には49ers戦でジョー・モンタナから4.5サックを奪う活躍を見せ、チームのプレイオフ進出に大きく貢献しました。このシーズン、彼はリーグ2位となる16.5サックを記録し、その実力を証明しました。1989年には2年連続で16.5サックを記録し、プロボウルとオールプロ第1チームに初選出されるなど、スター選手としての地位を確立しました。

ピッツバーグ・スティーラーズ時代

1993年、グリーンはスティーラーズに移籍し、再び3-4ディフェンスの左アウトサイドラインバッカーとしてプレー。このシーズンで12サックを記録し、チームの守備を牽引しました。1994年にはリーグトップの14サックを記録し、2度目のオールプロ第1チームに選出。選手間投票によるNFLPA最優秀ラインバッカーにも選ばれました。彼が所属した3年間で、スティーラーズはリーグ最少のラン平均喪失ヤードを記録し、強力な守備の中心として活躍しました。

現役生活終盤

1996年、グリーンはカロライナ・パンサーズに移籍し、リーグトップの14.5サックを記録。チームのNFCチャンピオンシップ進出に貢献し、再びオールプロ第1チームに選出されました。その後、サンフランシスコ・49ersを経て、再びパンサーズに復帰。1998年には15サックを記録し、3度目のオールプロ第1チームに選ばれるなど、ベテランとなってもその実力は衰えませんでした。1999年、37歳で現役を引退するまで、彼は常にトップレベルのパフォーマンスを維持し続けました。

引退後

引退後、グリーンはアリゾナ・カージナルスのアシスタントコーチや、グリーンベイ・パッカーズのラインバッカーコーチを務め、指導者としてもその才能を発揮しました。

殿堂入りと死

その輝かしい実績が評価され、2016年にはプロフットボール殿堂入りを果たしました。しかし、2020年12月21日、心臓発作により急逝。彼の死は、アメリカンフットボール界に大きな悲しみをもたらしました。

ケビン・グリーンのNFLでの功績は、永遠に語り継がれることでしょう。彼の情熱、才能、そしてリーダーシップは、多くの人々に感銘を与え、アメリカンフットボールの歴史に深く刻まれました。

もう一度検索