ラインバッカー

ラインバッカー（LB）

ラインバッカーは、アメリカンフットボールやカナディアンフットボールにおける守備的なポジションです。このポジションは、1905年にミシガン大学のコーチによって初めて考案されました。ラインバッカーは通常、スクリメージラインから3ヤードから5ヤード下がった位置に配置され、ディフェンスラインの選手が手を地面につけてスタンスを取るのに対し、立ち上がった状態で構えることが特徴です。

ラインバッカーの主な役割は、ランプレーを防ぐこととパスプレーにおいてレシーバーをマークすることです。また、時にはクォーターバックにプレッシャーを与えるためのブリッツも行います。このポジションは、インサイドラインバッカーとアウトサイドラインバッカーの2つのタイプに分けられます。特に、インサイドラインバッカーが一人だけ配置された場合は、「ミドルラインバッカー」と呼ばれます。

インサイドラインバッカー

インサイドラインバッカーは、守備におけるクォーターバックとも言われることがあります。多くのチームでは、インサイドラインバッカーがサイドラインからプレーコールを受け取って、それを他の選手に伝える役割を担っています。彼らはランを防ぎ、パスをカバーし、さらにはクォーターバックのランプレーに備える（QBスパイ）など、幅広い役割を果たします。時にはセイフティと協力してロングパスを防ぐこともあります。

インサイドラインバッカーは、さまざまなプレーの中で異なる役割を果たすため、通常、チーム内で最もタックル数が多いポジションとなります。このポジションには、主に2種類があります。インサイドラインバッカーが2人いる場合は、体格が大きくラン守備に特化したプレイヤーを「マイク」、スピードに優れパス守備に向いたプレイヤーを「ジャック」と呼びます。マイクはタイトエンドのいる側で守備を行うことが多い一方、ジャックはその反対側や、スクリメージラインから少し下がった位置で守備を行います。

アウトサイドラインバッカー

アウトサイドラインバッカーには、ストロングサイドとウィークサイドの2つの役割があります。

ストロングサイドラインバッカー（サム）

ストロングサイドラインバッカーは、タイトエンドがいる側に配置されるため、特にタイトエンドとの対峙が多くなります。このポジションの選手は、タイトエンドやフルバックのブロックを打ち破る力強さが重要です。また、パスプレーではタイトエンドをしっかりとマークする必要があり、強さに加えて、素早く反応する能力や広範囲の守備が求められます。

ウィークサイドラインバッカー（ウィル）

ウィークサイドラインバッカーは、タイトエンドが不在の側に配置され、主にパスカバーを担当します。このポジションは、攻撃側の動きをいち早く察知して反応する必要があり、高い俊敏性と先読み能力が求められます。

以上のように、ラインバッカーは試合の展開において非常に重要な役割を果たしており、それぞれの種類に応じて異なる特性と責任が求められます。

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