ケンにいちゃん

『ケンにいちゃん』について

『ケンにいちゃん』は、1974年3月7日から1975年2月27日までTBS系列で放送された児童向けドラマです。このシリーズは、毎週木曜日の19:30から20:00まで放送され、全52回のエピソードが制作されました。本作は『ケンちゃんシリーズ』の第6作にあたります。

物語の舞台とキャラクター

本作では、レストラン『あおぞら』が主要な舞台として描かれます。キャラクター構成も新しく、ケンイチの弟であるケンジが初登場し、それまでのストーリーを刷新しました。ケンイチは「ケンにいちゃん」という呼称で兄としての存在感を発揮し、一方でケンジが主人公としてさまざまな冒険を繰り広げます。ケンイチは、ケンジを見守り、必要に応じて助けやアドバイスをする副主人公となります。この兄弟関係の設定は、シリーズ最終作である『フルーツケンちゃん』まで続くことになります。

さらに、前作には登場しなかった人気俳優・牟田悌三が父親役で復帰し、1978年の『スポーツケンちゃん』までお父さんキャラクターを演じ続けました。また、この時期に約12年4か月間にわたって、この枠でのスポンサーだったライオン油脂が本作をもって撤退し、以降は異なるスポンサーが入ることになります。

出演者と制作陣

ドラマには、次のようなキャストが出演しています:

• - ケンイチ（ケンにいちゃん）：宮脇康之
• - ケンジ（ケンちゃん）：岡浩也
• - お父さん：牟田悌三
• - お母さん：岸久美子
• - おじいちゃん：小栗一也
• - おばあちゃん：露原千草
• - その他、様々なキャラクターが登場します。

スタッフには、プロデューサーとして杉山茂樹と忠隈昌が参加し、脚本は大石隆一と三宅直子が担当しました。音楽は牧野由多可が手がけ、撮影、照明、録音、美術、編集といった役割もそれぞれ分担されて、品質の高い制作が行われました。ドラマの監督は柴田吉太郎などが務めました。

主題歌

主題歌「ケンにいちゃん」は、作詞を吉田旺、作編曲を葵まさひこが手掛け、歌は天地総子とシンガーズ・スリーが担当しました。なお、宮脇康之がこの主題歌を歌わなかったのは『ケンちゃんトコちゃん』以来のこととなります。この頃、宮脇は変声期に入っていたため、歌唱に支障があったのかもしれません。

サブタイトルとエピソード

各エピソードには個性的なタイトルがつけられており、たとえば「ぼくンちレストランでース」や「ウソ発見器だぞーン」、「カレーライスと宇宙人」など、多様な内容が展開されます。

まとめ

『ケンにいちゃん』は、ただの児童向けドラマではなく、兄弟愛や友情、成長をテーマにした心温まるストーリーが特徴です。多様なキャラクターたちの織り成すエピソードやレストランの舞台設定が視聴者を楽しませ、数々の思い出に残る作品となりました。

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